セバスチャン・ローブは、30日(日)アメリカ・コロラドで行われたパイクスピークインターナショナルヒルクライムにプジョー 208 T16 パイクスピークで参戦し、昨年2012年にリース・ミレンが打ち立てた9分46秒164という記録を大きく打ち破り、大会新記録となる8分13秒878をマークいた。標高4300mの岩山を駆け上るパイクスピーク。セバスチャン・ローブは、875馬力のマシンとモーターサイクルレースが終了後におこなわれたアンリミティッド・クラスで一番目に走行した。
「走り始めはちょっとプレッシャーがあったね。プジョーとパートナーたちのさまざまな努力や出資があってここにいる。そしてそれが自分の走りにかかっているんだからね」予定していた時間よりも遅れが生じてのスタート。チームには標高が高いパイクスピークならではの、天候の悪化がスタートまでに起きてしまうのではないかという心配が広がっていた。「スタート地点で待っているとき、実際に雲が山の上を覆ってしまうのが見えたんだ。今いけないと、きっと難しいレースになってしまうと思っていたよ」とセバスチャン・ローブは振り返る。セバスチャン・ローブが雲に向かって走り上げる速さは、プジョースポールがこれまでのコロラドでのテストランから、予想していた8分15秒よりもずっと速いタイムだった。さすがは9度のWRCチャンピオン。予想から2秒削っての記録だった。「いい走りを見せられたので、とてもうれしいん」とセバスチャン・ローブはコメント。「8分15秒よりもいいレコードを出せるとは思っていなかったから、8分13秒はとてもすばらしよ。スタートするまで、パワーをMAXでいくかどうか、それとも勝利を確実に決められるテンポで進めるか、決めかねていたんだけれども、リミットまで出すことにしたんだ」結果は素晴らしいものだった。セバスチャン・ローブはパイクスピーク勝者の神殿へ仲間入りを果たした。「本当にいいレースだった。スタートからフィニッシュまですべてコントロール下にあったしね。天候の悪化以外は心配する要因がなかったんだからね」1988年にアリ・ヴァタネンがパイクスピークのレコードを破り405T16 パイクスピークでプジョーが勝利を飾ってから25年。まだ舗装されていないダート路面ではベンチマークレコードは10分47秒220だった。テクノロジーの進化は早い。昨年のレコードホルダーリース・ミレン(ヒュンダイ RMR PM580-T)のタイムは9分02秒192。自己記録を更新しての2位だった。来年には9分の壁を超えたいとリース・ミレンは語る。「今回は2位になるために走ったともいえる」とリース・ミレンはコメント。「ロマン・デュマ選手と練習の時点から僅差だったのだけれども、彼のエンジンがスタート前に残念ながら壊れてしまったと聞いて、ローブ選手のレコードには勝てないと思ったんだ。だからリスクを取らない戦法で戦った。ローブ選手とプジョースポールの記録は本当にすばらしいよ。シンプルにすごいの一言。いつこの記録が破られるかって?・・・もう破られないのかもしれない。」セバスチャン・ローブとプジョースポールにとっては、一度きりの素晴らしい冒険だった。プジョー 208 T16 パイクスピークをフランスのモンバトゥでテストランしたときから、制約のないコロラドの山での挑戦まで。パイクスピークはアメリカでインディー500に次ぐ歴史のあるレース。そのレースでセバスチャン・ローブはパイクスピークの新たな王となり、プジョーのマシンはアメリカンヒストリーの一部になった・・・。
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