フォーミュラ1は2025年通期の収益が38億7000万ドル(約6037億円/1ドル156円換算)に達し、過去最高を更新した。前年比14%増で、第4四半期も前年同期比14%増の13億7000万ドル(約2137億円)となった。リバティ・メディアの営業利益は6億3200万ドル(約986億円)を計上している。2017年にリバティ・メディアが80億ドルでF1の商業権を取得して以降、収益は一貫して拡大。2025年の総収益のうち約45%がチーム分配に充てられ、10チームに14億ドル(約2184億円)が支払われた。
通期ベースではチーム分配は11億8000万ドル(約1841億円)で、前年の10億6000万ドル(約1654億円)から11%増となった。2025年収益の内訳2025年の総収益38億7000万ドルは、以下の4区分で構成される。■ メディア権:12億1000万ドル(約1888億円)■ レース開催料:10億3000万ドル(約1607億円)■ スポンサー収益:8億4040万ドル(約1311億円)■ その他収益:7億8620万ドル(約1226億円)メディア権、開催料、スポンサーの3本柱で全体の約80%を占める。メディア権が最大の収益源最大の収益源はメディア権で、12億1000万ドルを計上。前年から9340万ドル増加した。ステファノ・ドメニカリは決算説明で次のように述べている。「全セッションにおける世界ライブTV視聴者数は前年比21%増だった」米国ではアップルが放映権を取得する契約が成立し、年間1億4000万ドル超とされる規模に拡大。中南米・カリブ地域ではESPNとの契約延長も実現した。開催料は24戦上限の中で積み上げレース開催料は10億3000万ドルで、総収益の4分の1超を占める。コンコルド協定の上限である24戦が2025年も実施された。スプリントは1戦あたり約300万ドルの追加価格が付くとされ、6戦増やせば約1800万ドルの増収余地がある。開催契約には年次増額条項が含まれており、イベントの入れ替えやローテーションも価格引き上げの要素となる。スポンサー収益は大幅増スポンサー収益は8億4040万ドルで、前年の6億3450万ドルから急拡大した。リバティ・メディアは増加要因について「新規スポンサーの認識、既存スポンサーの契約増額、デジタル広告収益の成長」と説明している。ドメニカリはスポンサー戦略について次のように語った。「我々は新たな機会を見つけることに非常に創造的だ」「今年すでに、我々が提供できる新たな機会や新たな価値を含んだ契約の引き上げが見られるだろう」「今は量が十分にある段階に達している。これからは質に焦点を当てる必要がある」「我々はもはや物理的広告の世界だけではない。デジタル化により、あらゆるチャネルで質の高い広告を展開できる」「ポッドキャスト、YouTube、その他のソーシャルメディアなど、将来的にさらに強く収益化していくプラットフォームがある」その他収益とパドッククラブその他収益は7億8620万ドルで、全体の20.3%を占める。ホスピタリティ部門ではパドッククラブが前年比10%成長し、6万5000人を受け入れた。平均チケット価格は約7000ドルとされ、単体で4億5000万ドル超の収益を生み出している。F2、F3、F1アカデミーなどの下位カテゴリー関連収入や貨物収入も含まれる。コストと営業利益一方で、リバティ・メディアのモータースポーツ関連コストは25億8100万ドル(約4026億円)、その他経費は3億4600万ドル(約540億円)、減価償却費は2億6300万ドル(約410億円)を計上。これらを差し引いた営業利益は6億3200万ドル(約986億円)となった。ドメニカリは75周年シーズンを振り返り、次のように述べている。「フォーミュラ1は75周年という特別な年に、再び記録的なシーズンを終えた」「次の章では、マドリードでの新レース、キャデラックとアウディのデビュー、そしてホンダとフォードの復帰により、オン・トラックでの興奮がさらに高まる」「次世代のマシン、エンジン、レギュレーションを導入する今季は、ダイナミックなレースと魅力的なストーリーを生み出す刺激的なシーズンになる」「ディズニー、レゴ、ペプシ、アップル、スタンダードチャータードといった著名パートナーが名を連ねていることからも分かるように、我々のスポーツはかつてない強さにある」リバティ・メディアのデレク・チャンは次のように述べた。「2025年はリバティにとって極めて実り多い一年だった」「フォーミュラ1の成長軌道を強化し、MotoGPの買収を完了し、昨年12月のリバティ・ライブ分離後に組織構造を簡素化するという主要戦略目標を達成した」「今年もF1の勢いを維持し、MotoGPの将来的成長に向けた基盤を築き、規律を保ちながらも機会を捉えて資本を活用し、株主価値の向上を目指す」
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