レーシングブルズのリアム・ローソンは、2025年シーズン終盤戦を前にF1残留への自信を深めている。シーズン序盤、レッドブル昇格後わずか2戦で降格という厳しい決断を経験したが、ローソンはその出来事を「成長のきっかけだった」と前向きに捉えている。降格後に復帰したレーシングブルズでの走りは安定感を増し、ここまでの12戦中5戦でポイントを獲得。チーム代表アラン・パーメインも「リアムは非常に才能あるドライバーで、エンジニアとともに懸命に努力している」と称賛している。
レッドブルからの降格が「成長の転機」レッドブル昇格後、思うような結果を残せずわずか2戦でレーシングブルズへ戻ったローソンは、当時の心境を次のように語っている。「もちろんあのときは悔しかったけど、結果的に良い経験になった。レッドブルからの降格で自分が何を強化すべきかが明確になり、成長できたと思う」「レーシングブルズに戻ってからは、自分の走りに対してより深く理解を持てるようになったし、チームとの関係もすごく良くなっている。自信を失ったわけではないよ」降格直後の6戦はノーポイントに終わったものの、その後は確実に調子を取り戻し、バクーGPでは予選3番手、決勝5位という今季ベストリザルトを記録した。2026年に向けた三つ巴の争い現在、レッドブル傘下のドライバーたちは来季シートをめぐり三つ巴の状況にある。アイザック・ハジャーのレッドブル昇格が有力視されるなか、角田裕毅は25ポイントにとどまり苦戦。一方、ローソンは30ポイントを獲得しており、評価を再び高めつつある。レッドブルは2026年のドライバー構成をアブダビGP前に決定すると見られているが、正式発表までは3人のモチベーション維持を優先しているとも言われる。残り4戦での結果次第では、ローソンが再びレッドブルのドアを叩く可能性も十分にある。降格を経て成長を遂げた23歳のニュージーランド人ドライバーは、今、F1の未来を自らの手で切り開こうとしている。