ランド・ノリス(マクラーレン)は、タイトル決戦の舞台となるF1アブダビGPに向け、「アプローチはいつも通り」だと強調した。一方で、ランキング首位として挑む立場上「失うものは自分が一番多い」とも認めている。ノリスは現在、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)に12ポイント差、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)に16ポイント差でタイトルを争っており、最終戦で3人のうち誰が王者になってもおかしくない状況だ。
「いつもと同じ」ノリスが語るタイトル決戦への姿勢ノリスは木曜日の会見で、週末の準備について問われると、次のように淡々と語った。「何も変わらない。毎週末と同じように臨むだけだ」「もちろん、前戦カタールの振り返りはする。良くなかった点、明らかにミスだった部分、そして分かりにくいけれど改善できる点。そういう通常の作業をしたうえでアブダビに来ている。それ以外は変わらないよ。チームの誰にとっても、いつも通りの準備をしているだけなんだ」「立場的には一番失うものが多い」会見では、首位に立つ者としてプレッシャーを感じるかという質問も飛んだ。ノリスはこれを認めつつも、深刻さは見せなかった。「もちろん順位だけ見れば、僕が一番失うものが多い。でもベストを尽くすだけだよ。あと数日間、トップのままでいられるようにね」「うまくいかなかったとしても、また来年挑めばいい。少しの間は痛みを感じるだろうけど、人生ってそういうものだし、また頑張るだけだ」そして、決戦そのものを相対化するように、こうも続けた。「何も失うものはないという気持ちもある。レースはレース、チャンピオンシップはチャンピオンシップ。でも30年後には、どうだったかなんてそんなに考えないと思う」勝てば「人生の夢が叶う」ノリスが語ったタイトルの意味それでも、優勝の価値を問われると、ノリスの表情は一気に熱を帯びた。「数日後か数週間後に、また聞いてほしい」「これは僕の人生そのものだ。これまでの人生すべてを注いできた夢なんだ。もしそれを掴めたら、僕を支えてくれた人たち、過去16年間ずっと応援してくれた人たちにとっても意味のあることになる」「僕の人生が成功だったと証明できるし、子どもの頃から思い描いてきた夢を叶えたことになる。それ以上、何を言えばいいのか分からない」「たくさんの努力が積み重なった結果のご褒美だし、タイトルはその年で最もふさわしい人が手にするものだと思う」
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