小林可夢偉が、WEC第4戦サンパウロのレース週末を振り返った。「インテルラゴスはよく知っているサーキットなんですが、F1よりもレースの開催時期が早いから、現地は夏と言うよりは春に近いんだろなと想像はしていましたが、サンパウロに着いた時は思っていた以上に寒くてかなりビックリしました。でも土曜、日曜とだんだん暖かくなったのでよかったです」と小林可夢偉は振り返る。
「チームは今回のレースの前に数回テストをしていたので、走行初日はそのデータなどを使いつつというプログラムだったんですけど、クルマにトラブルが出てしまってフリー走行2回目では僕は1周も走ることが出来ませんでした」「振り返ってみるとこの週末は初日から最後までなにかドタバタしていました。土曜日も予選前のフリー走行でクルマにトラブルがあって、思ったほど走ることができないまま予選を迎えていました。走行時間があまりなかったので、予選に向けたセッティングはインターバルの間にエンジニアやチームメイトのトニーといろいろと話して決めたんです」迎えた予選。小林可夢偉のAFコルセ 71号車は4番手タイムで予選を終える。「今回の予選は僕が最初のアタックを担当。その後トニーにバトンを渡しました。予選の内容としては、きちんとタイムを出せたし、クルマのバランスも少しずつよくはなっていたので、ドライバーとしてやれることはできたと思います」決勝では小林可夢偉が初めてスタートを担当。スプリントレースさながらのバトルを繰り広げる。「日曜日の決勝レースはWECで初めてスタートを担当しました。スタートでは同じチームの51号車にポジションを譲りましたが、その後前を走っていたのがランキングトップだったポルシェの92号車だったので、絶対に抜いてやろうと思って抜いて3番手になったんです。その後はアストンマーチンとのバトルになって、1台には抜かれたけれど、もう1台のアストンはなんとか抑える展開で、タイヤの内圧が高くなっていたので厳しい状態でしたが、とにかく『これ、本当に耐久レース?』というぐらいの接戦を演じていました」「その後セーフティーカーが結構長い間入ってる間に3番手にポジションが上がって、トニーに交代しました」「トニーに交代してから、レースが再開したんですが、その後数周で突然クルマから火が出てリヤ周りが炎上してしまいました。とにかくトニーが無事だったことがなによりでした」「フリー走行をきちんと走れていなかった分、実際にレースでタイヤがどうなるのかわからない状態で決勝を迎えていましたが、レース序盤のペースや結果を見ると表彰台には間違いなく乗れていたと思うので非常に残念です。選手権的にもノーポイントが痛いですが、とにかく次のオースティンで流れを取り戻して、富士につなげたいと思います。応援よろしくお願いいたします」
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