数々のオーバーテイクでモータースポーツファンを魅了し、世界中で評価を高めている小林可夢偉が、オーバーテイクのコツを語った。F1日本GPで、39周目に新品のオプションタイヤに交換した可夢偉は、ハイメ・アルグエルスアリ、ルーベンス・バリチェロ、そしてチームメイトのニック・ハイドフェルドをオーバーテイクし、7位入賞を果たした。オーバーテイクの秘訣について「ライバルよりも少しブレーキが遅いんじゃないんですかね!」とはぐらかした小林可夢偉だが、鈴鹿サーキットに掲載しているコラムでは次のようにコメントしている。
「ヘアピンが勝負どころになってましたけど、あの区間はうちのクルマはバランスがとれていた」と小林可夢偉は説明する。「たとえばスプーン出口から130Rまでだと、僕らのクルマはスピードがないのでシケイン勝負になかなか持ち込めなかった」「僕が上位に出るのはプライムタイヤでのスタートしかなかった。タイヤを労りながらなるべく前についていって、 残り周回数がこれだったらオプションが保つだろうというタイミングで交換する予定でした」来年もザウバーで戦うことが決定している小林可夢偉は、来年のマシンに次のようにリクエストした。「クルマとしては、とりあえず直線だけ速くなっていただきたいなと思います」「ハミルトンに抜かれたときも、ほんま別世界なクルマでしたからね。なんとか粘って抜かせないふりをしましたけど、まったくかないませんでしたから」