小林可夢偉が、13位で終えたF1バーレーンGPのレース週末を振り返った。「バーレーンはリヤタイヤが厳しいから、それをふまえたうえでうまくセッティングをしたいと思っていました」と小林可夢偉は振り返る。「金曜日のフリー走行では一発のタイムは出せるけど、ロングランがあんまり速くなかった。タイヤのタレが想像しているよりも大きかったんです」
「僕としてはQ3に行けなくてもいいから、レースでのペースをしっかりとしておきたかった。そうすればなんとかなるだろう、という気持ちだったんですけど、とにかくタイヤの温度に手を焼きました。金曜夜、ロングランをよくするためにかなりクルマのセッティングを変えて土曜朝のフリー走行3回目を走ったんですけど、これがまた全然狙った方向にいかない大外しで、結局予選に向けて金曜日に近い状態に戻しました」迎えた予選では、Q2で敗退して12番手で終える。「その予選ではQ2から、アタックラップの間コーナー毎にステアリング上のスイッチをいくつか使ってデフを調整しながら走ってたんですけど、最後のアタックの時に、ターン11手前でデフの組み合わせを戻し忘れて気が付いたときにはもう遅くて超ドアンダー。曲がりきれないから、目一杯スピードを落とすしかなかった。あれがなければQ3には入ったと思うけど、今回はロータスが速かったから、たぶん9番手か10番手くらいだったと思う。前回の中国と違って走りはじめから予選3番手、4番手とかは狙えないという感触で、Q3に入っても走らないつもりだったから、Q2の最初から新品のオプションタイヤを履いていたんです。そういう意味では12番手は悪くないけど、とにかくクルマのバランスが獲れていないし、速さが足りていなかった」決勝では2ストップ戦略を狙った小林可夢偉。だが、タイヤのタレが大きく、3度目のピットストップを余儀なくされる。「決勝レースは、まわりと同じ戦略だと互角に勝負できないから、本当は2ストップ戦略を狙っていたんです。ひとりだけプライムタイヤでスタートして、まず最初のストップを16周目あたりまで引っ張る予定だったけど、レースでもタイヤのタレが大きくて、予定より早く1回目のピットインをすることになって、次に履いたプライムタイヤも思ったほどもたなくて、結局まだ20周以上残っているときに中古のオプションを履くしかなくて、残り7周で3度目のストップをするしかなかった。あの時、僕のポジションから入賞する可能性はなかったし、ただ、万が一セーフティーカーが入ったりしたら、すごいチャンスになるかもしれないというぐらいでした」「とにかくプライムもオプションもこの週末は速くなかった。これから始まるムジェロのテストで、そこでしっかり立て直してスペインGPを迎えたいと思います」