ジャック・ドゥーハンは、三日間行われているスーパーフォーミュラの鈴鹿テストでデグナー2でまさかの“連日クラッシュ”。2025年にアルピーヌからわずか6戦で降格となった元F1ドライバーは、2026年の参戦を見据えた評価機会の最中に苦しいテストとなった。ドゥーハンはトヨタエンジンを使用するKONDO Racingからテストに参加しており、トヨタ支援を受けるハースF1チームのリザーブドライバー案と並行して名前が挙がっている。しかし現時点でどちらの契約も合意には至っていないとされる。
連日のデグナー2クラッシュで苦戦したドゥーハンオーストラリア出身のドゥーハンは鈴鹿サーキットで行われた三日間のテストに参加したが、そのうち三日間でクラッシュを喫した。火曜日はデグナー2でリアからクラッシュし、翌水曜日には同じ場所で今度はフロントから突っ込む形でマシンを破損。そして、三日目もデグナーでクラッシュを喫して赤旗の原因となった。いずれの事故でも22歳のドゥーハンは無傷で歩いてマシンを降りている。今年の鈴鹿は“不運続き” FP2でも大クラッシュドゥーハンが今年鈴鹿でクラッシュしたのは今回が初めてではない。4月の日本GPではFP2の2周目、DRSを閉じ忘れたまま1コーナーへ進入しスピードオーバー。時速185マイルでコースオフし、アルピーヌA525を大破した。ドライバー本人は「大丈夫」とすぐにコメントしたものの、念のためメディカルセンターでチェックを受け、レース出場許可が下りていた。アルピーヌのシート喪失後、去就は依然不透明ドゥーハンは最終的にアルピーヌのレースシートを失い、エミリア・ロマーニャGPでフランコ・コラピントに交代となった。今回KONDO Racingでテストを行っているものの、2026年の契約は結ばれていない。トヨタのグローバル・モータースポーツディレクターである加地雅哉氏はAutosportに対し「まだ具体的に言えることはありませんが、彼は良いドライバーです」と語っている。トヨタ系チームでの参戦はF1復帰の足がかりになる可能性2025年のスーパーフォーミュラではKONDO Racingはランキング7位(29.5ポイント、表彰台1回)。タイトルはドコモ・チームダンディライアンが215ポイントで獲得している。トヨタ勢の最上位はTOM'Sで、坪井翔とサッシャ・フェネストラズが3勝を挙げている。もしドゥーハンがKONDO Racingからスーパーフォーミュラに参戦することになれば、ハースF1チームのリザーブドライバーとの兼務が現実的となり、2027年のF1復帰を狙う布石になる可能性もある。ハースは2026年にエステバン・オコンとオリバー・ベアマンを起用するが、両者とも契約は2026年末までとされている。しかし、PlanetF1.comによればドゥーハンは現時点でスーパーフォーミュラともハースとも契約を結んでおらず、正式には2026年末までアルピーヌと契約下にあるという。