アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)は、フォード・ラプターT1+のステアリングを握り、アドレナリン全開のラリーレイド・チャレンジに挑んだ。これはレッドブル・モータースポーツの映像企画の一環として行われたもので、2026年F1シーズンに向けた準備の合間に実施された特別企画だった。ハジャーに与えられたミッションは、プロのラリーレイドドライバーが記録した基準タイムから15秒以内に迫れるかどうかというものだった。
6周の走行が許されるなか、彼はわずか3周目で目標を達成。途中で一度コースアウトを喫しながらも立て直し、最終的にはプロ基準からわずか2秒差にまで迫った。2026年F1デビューを前に与えられた異色の課題2025年シーズン、レーシングブルズでルーキーながら印象的な走りを見せたハジャーは、2026年F1シーズンからレッドブル・レーシングに昇格し、4度のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンのチームメイトとなる予定だ。その大舞台を前に、彼はオフロードという未知の領域での挑戦を課された。「チャレンジは、プロのラリーレイドドライバーが出したタイムから15秒以内に入れるかどうかだ」そう説明したハジャーが対峙した相手は、ミッチ・ガスリーJr.だった。アメリカ人ドライバーのガスリーJr.は、2026年ダカールラリーに向けたフォードのプロジェクトにおいて、カルロス・サインツSr.とチームを組んでいる。フォードは、レッドブルのパワーユニット計画と組む形でF1に復帰すると同時に、2026年にはダカールラリーにも本格参戦する。その象徴的マシンが、このフォード・ラプターT1+だ。プロの走りに驚愕、そして自らステアリングを握るまずは4kmの砂漠サーキットで、ガスリーJr.が基準となるラップタイムを記録した。ハジャーは助手席に同乗し、その走りを間近で体感する。「なんてこった……クルマのコントロールが信じられない!」ガスリーJr.のラップタイムは3分16秒。ハジャーには5周の練習走行と1周の計測ラップが与えられ、このタイムから15秒以内に入ることが求められた。「本当にクレイジーだよ」助手席での体験を終え、ハジャーは率直な感想を口にした。初オフロードでも急速に順応いよいよハジャー自身がドライバーズシートに収まる。オフロード走行は今回が初めてだった。1周目は4分20秒。マシンとコースを理解するためのラップとなり、ナビゲーター席のガスリーJr.からのアドバイスを受けながら走行した。2周目には限界を探りにいった結果、ブレーキングが遅れてコースアウト。「ちょっとブレーキが遅れた」それでもマシンを立て直し、クラッシュを喫しながらも自己ベストを2秒短縮する走りを見せた。わずか3周でチャレンジ達成3周目、ハジャーは3分31秒を記録。この時点で条件はすでにクリアしていたが、本人にはまだ伝えられていなかった。4周目は3分23秒、そして最後の練習ラップでは3分19秒までタイムを縮める。ガスリーJr.は、その最終ラップについて「自分より速かったかもしれない」と評価した。差はわずか3秒だった。走行後、ハジャーは3周目で既にチャレンジを達成していたこと、そして最終的に3分19秒まで到達していたことを知らされる。公式計測ラップでは3分18秒。驚異的な数字だったが、本人は満足しきれていなかった。「正直、少し後悔もある。良かった部分もあったけど……ミスしたところもあった」それでも、この体験そのものは強烈な印象を残した。「本当にさ、1日中これをやっていられるよ」視線はすでに2026年F1へこうして異色のチャレンジを終えたハジャーだが、焦点はすぐに本業へと戻る。2026年F1シーズンに向け、彼は1月26日から30日にかけて行われる非公開のバルセロナテストで、新型レッドブルF1マシンを初めてドライブする予定だ。オフロードで見せた適応力とスピードが、次世代F1マシンでどのように発揮されるのか。その初走行に、すでに大きな注目が集まっている。