アイザック・ハジャーは、F1エミリア・ロマーニャGP初日のフリー走行で鮮烈な走りを見せた。FP2では1分15秒792のタイムで7番手に食い込み、角田裕毅(レッドブルF1)を上回るなど、ルーキードライバーながら確かな存在感を発揮した。「全体的にはいい1日だったし、マシンの感触には満足している」とハジャーは振り返る。
「今回イモラに持ち込んだアップデートはそれほど大きなものじゃなくて、マシンがまるっきり新しくなったような感じはしなかった。特に適応が必要な変化もなかったし、特性も変わっていなかった」「午後のセッションは、終わり方がちょっと不運だった。ターン3の立ち上がりでマシンが流れて、それを立て直せたんだけど、その時点で2輪が芝生に入っていた。そこからまたバランスを失ってしまって、スピンしてしまった。あれで走行を完了できなかったのは残念だけど、予選はかなり接戦になると思う。ここは誰もが走り慣れていて狭いサーキットだから、順位を上げるのが難しい。だからこそ、明日はしっかりまとめきることが大事になる」ハジャーはそのスピンのあと、グラベルを横切ってコース復帰を試みたが、他車の通過を待つ間に勢いを失い、再びスタック。これによりセッションは赤旗中断となった。一方、チームメイトのリアム・ローソンはFP1・FP2ともに15番手という結果に終わったが、新たなセッティングを試し、マシンの理解を深める貴重な機会となったと述べている。「FP1はそんなに悪くなかった。やるべきことがあるのは分かっていたから、FP2ではいろいろ試してみた」「僕とアイザックはまったく違う方向に進んで、それぞれマシンの理解が深まったのはポジティブだった。明日はその結果を活かしていくつもりだ」「Q3進出を狙ってはいるけど、今の段階ではパフォーマンスを正確に見極めるのは難しい。みんなまだ伸びしろがあるし、ガレージの向こう側では明確なステップアップが見られたから、僕たちも同じように、いやそれ以上の進化を明日には見せたい。ソフトタイヤのフィーリングは悪くないし、ここまではスムーズだよ」FP1では両ドライバーがアップグレードパッケージの評価に集中し、ハジャーは19番手(1:17.641)、ローソンは15番手(1:17.286)でセッションを終えた。レーシングディレクターのアラン・パーマンは、新たに投入されたC6タイヤの影響もあり、初日は普段以上に多くの発見があったと語る。「今日は普段の金曜日よりもずっと興味深い内容だった。それは主に新しいC6タイヤの導入によるものだ」「FP1ではやや苦戦したが、セッションを通じて両車に異なる変更を加えた。特にアイザックのマシンでは安定感が増し、彼も快適さを感じていた」「明日に向けては、うまくいった部分を選び出して、2台に反映させていくつもりだ」レーシングブルズは、狭く抜きどころの少ないイモラでの予選に向けて、マシンバランスの最適化とアップグレードの効果最大化を図っていく。
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