インディカー・シリーズ開幕戦、アレックス・パロウがキャリア初優勝2021年のインディカー・シリーズ開幕戦「Hondaインディ・グランプリ・オブ・アラバマ」が4月18日にアラバマ州バーミンガムのバーバー・モータースポーツ・パークで行われ、アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)がキャリア初優勝を記録した。
F1でレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンがエミリア・ロマーニャGPで優勝したのと同じ日、アレックス・パロウはバーバーモータースポーツパークでのインディカー・シリーズ開幕戦で勝利し、メキシコのバハで行われたSCOREインターナショナル・サンフェリペ250ではHondaオフロードレーシングチームのジェフ・プロクターがクラス7で優勝。ホンダはこの日、世界のモータースポーツでハットトリックを達成した。インディカー・シリーズ開幕戦はアメリカ南部のアラバマ州にある全長2.3マイルのテクニカルなサーキットを90周して争われた。朝から快晴が広がった絶好のコンディションのもと、今回のレース開催にあたって自治体から許可の出た最大の観客数、2万人が詰めかけたコースで、シーズン最初のレースにグリーンフラッグが振り下ろされた。アレックス・パロウは予選3番手で2列目イン側グリッドからスタートし、18周で予選1-2番手だった2人が先にピットインしたことでトップに躍り出た。その後のパロウは2ストップでゴールまで走り切るチームの作戦に合わせ、燃料消費をセーブしながらスピードを保つ走りを実現。24歳になったばかりとは思えない冷静なレース運びに終始し、インディカー参戦15レース目にして初勝利を手にした。アレックス・パロウがインディカーに出場を始めたのは昨シーズンだったが、今シーズンに向けてChip Ganassi Racingに移籍した。新たに加わったばかりのチームでの初レースで完ぺきな走りを見せ、トップチェッカーを受けたパロウは表彰台の中央で喜びを爆発させた。その横には3位でゴールしたパロウのチームメート、ディフェンディングチャンピオンのスコット・ディクソンの姿があった。ホンダにとっては、開幕戦のHondaインディー・グランプリで2人のHondaドライバーが表彰台に登壇する幸先のいいスタートとなった。佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、2019年のHondaインディー・グランプリ・オブ・アラバマのウイナーだが、今回はマシンセッティングが思うように進められず予選結果は19位だった。それでも得意のスタートでポジションを上げると、直後に発生した多重アクシデントもくぐり抜けてさらにポジションアップを果たした。プラクティス、予選よりもマシンのハンドリングはよくなっており、佐藤琢磨はトップ10フィニッシュも可能な位置まで順位を上げた。しかし、不運なことにピットとマシンをつなぐテレメトリーシステムがスタート直後からトラブルに見舞われ、燃費の正確な把握が難しかったことから3ストップ作戦を選択してゴールを目指すこととなった。序盤にフルコースコーションが重なった今回のレースは、2ストップ作戦が有利な展開となった。佐藤琢磨は今週末でベストのハンドリングとなったマシンで、ライバルたちと激しく競い合うレースを90周に渡って続け、スタートから6つポジションを上げた13位でゴールした。次のシリーズ第2戦は25日に行われるフロリダ州セントピーターズバーグでのストリートレースとなる。アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)「Chip Ganassi Racingが最高のチームであることは分かっていました。今日のマシンもすばらしいものでしたから、優勝が可能だという感触を持っていました。チームのみんなが最高の仕事をしてくれました。レース中には無線で私に“今やっている通りに走り続ければいい”と言ってくれていました。すべてがうまくいった一日でした。燃費もよく、タイヤのマネジメントもうまくでき、速いペースを保つこともできていました。このチームは本当にすばらしい。Hondaがすばらしいエンジンを提供してくれたことも、もちろん勝利につながりました。HondaとChip Ganassi Racingというコンビネーションが私にはあります。これ以上を望むことはできません」佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)「2021年シーズン最初のレースで私たちは13位フィニッシュを記録しました。スタート直後に大きなアクシデントがありましたが、それを私たちはくぐり抜けることができました。そして、その後は本当に激しいレースを戦っていただけに、13位という結果は残念です。好スタートで12番手まで大きく順位を上げたのですが、3ストップ作戦が味方をしてくれることはなく、逆に2ストップ作戦のライバルたちが大幅なポジションアップを果たしました。私のレースはシモン・パジェノー、スコット・マクロクリンというTeam Penskeのドライバーとの抜きつ抜かれつの激しい戦いになりました。19番手スタートでもトップ10フィニッシュを狙っていました。しかし、それは達成できませんでした。今週末の私たちにはスピードが足りていませんでした。その原因を見つけ出さないといけません。そして、次のレースはストリートですから、私たちは今回よりも競争力を発揮できるものと考えています。今週のレースは厳しいものとなってしまいましたが、いい週末だったと思います」 Pos.DriverNum.チームConstr. 1PALOU Alex10Chip Ganassi RacingHonda 2POWER Will12Team PenskeChevrolet 3DIXON Scott9Chip Ganassi RacingHonda 4O'WARD Pato5Arrow McLaren SPChevrolet 5BOURDAIS Sebastien14A.J. Foyt EnterprisesChevrolet 6VEEKAY Rinus21Ed Carpenter RacingChevrolet 7RAHAL Graham15Rahal Letterman Lanigan RacingHonda 8ERICSSON Marcus8Chip Ganassi RacingHonda 9ROSSI Alexander27Andretti AutosportHonda 10GROSJEAN Romain51Dale Coyne Racing with RWRHonda 11HARVEY Jack60Meyer Shank RacingHonda 12PAGENAUD Simon22Team PenskeChevrolet 13SATO Takuma30Rahal Letterman Lanigan RacingHonda 14MCLAUGHLIN Scott3Team PenskeChevrolet 15JONES Ed18Dale Coyne Racing with Vasser-SullivanHonda 16DALY Conor20Ed Carpenter RacingChevrolet 17HINCHCLIFFE James29Andretti Steinbrenner AutosportHonda 18KELLETT Dalton4A.J. Foyt EnterprisesChevrolet 19JOHNSON Jimmie48Chip Ganassi RacingHonda 20CHILTON Max59CarlinChevrolet 21ROSENQVIST Felix7Arrow McLaren ...