1月4日(金)~6日(日)にフロリダ州デイトナインターナショナルスピードウェイで行われたIMSA公式テストデー「ロアビフォア24」にて、マツダUSAのオフィシャルチーム、「マツダ・チームヨースト」からエントリーしたプロトタプマシン「マツダRT24-P」がトップタイムを記録。非公式ながらデイトナプロトタイプインターナショナル(DPi)車のコースレコードを塗り替えたほか、25年ぶりにデイトナにおける総合最速ラップ記録をも更新した。
初日にはレインコンディションでのセッションもあったものの、おおむねドライでテストは行われました。IMSAウェザーテックスポーツカー選手権には、過去最多11台ものDPi車が集まり、今シーズンはこのカテゴリーへの注目がより高くなることを予感させる。3日間で7つのセッションがあり、走行時間は合計8時間に及んだ。マツダ・チームヨーストは、55号車マツダRT24-Pにジョナサン・ボマリート、ハリー・ティンクネル、オリビエ・プラが、77号車にオリバー・ジャービス、トリスタン・ヌネス、レネ・ラスト、ティモ・ベルンハルトという布陣。初日のセッションで、走行開始後すぐに77号車のボマリートが、1分35秒989のトップタイムを記録。2番手はキャディラックDPiに譲るものの55号車も3番手につけ、マツダRT24-P 2019年モデルの速さを印象付けた。二日目は、日中の2セッションに加えてナイトセッションが行われた。ここで前日3番手だった55号車のボマリートが1分34秒533のトップタイムを記録すると、77号車も2番手に続いた。この2台のタイムは、昨年のデイトナ24時間レース公式予選でキャディラックDPiが記録したカテゴリー別コースレコードを1.5秒上回るものだった。さらに、テスト三日目の最後に行われた特別予選では、77号車のジャービスが前日のボマリートの記録をさらに1秒以上縮める1分33秒398をマーク。ティンクネル駆る55号車も1分33秒423を出して2番手タイムとなっている。1分33秒台を記録したのは2台のマツダRT24-Pのみ。また、このタイムは、1993年のデイトナ24時間公式予選でトヨタ・イーグルマークIIIが記録した1分33秒875の総合コースレコードを上回るものだったが、今回のテストは公式記録にはカウントされないため、非公式記録となった。この特別予選の結果により、1月24日(木)から始まるIMSAウェザーテック選手権開幕戦「デイトナ24時間レース」では、マツダ・チームヨーストは1番・2番ガレージを使用することができ、また、ピットボックスもピットレーンの一番先頭のふたつを使用することができる。これは現状のトップチームに許される権利となっている。24日にプラクティス走行と公式予選が行われ、26日(土)の午後2時35分に24時間レースはスタートする。マツダUSAは、これまでこのデイトナ24時間レースで23回のクラス優勝を果たしており、ポルシェと並んでIMSAシリーズの人気に最も貢献しているカーブランドとして知られている。しかし、これまで総合優勝の経験はなく、今大会で総合優勝を果たせば、マツダは世界三大24時間レースと言われるスパ・フランコルシャン24時間レース、ルマン24時間レース、デイトナ24時間レースの全てを制覇したマニュファクチャラーとなる。マツダUSAのモータースポーツ担当ダイレクターであるジョン・ドゥーナンは「この公式プレシーズンテストを通じて、良い結果が出せたのは、オフシーズンの開発テストのおかげと言えるでしょう。IMSAルールの変更により、DPi車とLMP2車が別カテゴリーとなったため、エンジン回転の許容域が上がり、私たちの4気筒2.0Lターボエンジンはよりパフォーマンスを発揮できるようになりました。また、シャシーやエアロダイナミクスにも改良を加えており、それらが全て良い方向に作用しました。現在、今月末の24時間レースに向けてチームは準備に余念がありません。しかし、ご存知の通りこの24時間レースはとてつもなく過酷であり、時に思いもよらない試練を仕向けてきます。どうか、マツダファンの皆さんには、この私たちの旅におつきあいいただき、ご支持いただければと思います。私たちは、成功を目指し、飽くなき挑戦の歩みを止めません」と語った。