2026年F1第11戦ハンガリーGPは、ランド・ノリス(マクラーレン)が今季初ポールポジションを獲得した。しかし、ハンガロリンクは「ポールポジションが勝利を保証しない」サーキットとして知られ、決勝ではタイヤ戦略が勝敗を大きく左右する可能性が高い。ピレリは1ストップと2ストップの所要時間が「ほぼ同等」と分析しており、各チームはレース中のアンダーカットやオーバーカット、さらにはタイヤコンパウンドの選択まで含めた柔軟な戦略対応を迫られることになる。
ポールポジションでも安心できないハンガロリンクメルセデスが開幕から続けてきたポールポジション連続記録は、ハンガリーGPでついにストップした。これを止めたのはフェラーリではなく、大型アップデートを投入したマクラーレンだった。ランド・ノリスはFP3と予選をともにトップで終え、今季初ポールポジションを獲得している。一方で、ハンガロリンクは一般的なイメージとは異なり、ポールシッターが必ずしも勝てるコースではない。2020年以降、ポールポジションから優勝したドライバーはおらず、この10年間でもわずか3勝しか記録されていない。そのため決勝ではスタート順位以上に戦略が重要となり、ピットストップのタイミングやタイヤ選択がレースの流れを決定づけることになりそうだ。最速予想は2ストップ ただし1ストップとの差は極めて小さいシミュレーション上で最速とされる戦略は、ミディアム→ハード→ハード(2ストップ)となっている。推奨ピットウインドウは以下の通り。・第1ストップ:16~22周目・第2ストップ:40~46周目マクラーレン、フェラーリ、レッドブル・レーシング、メルセデスはいずれも新品ハードタイヤを2セット温存しており、この戦略を実行できる。ただし、これら上位チームはフリー走行でハードタイヤを使用していないため、実戦でのデグラデーションやパフォーマンスについては未知数というリスクも抱えている。ピレリ「1ストップと2ストップは同等」興味深いのは、ピレリが1ストップと2ストップの戦略差を極めて小さいと評価している点だ。モータースポーツディレクターのダリオ・マラフスキは次のように説明している。「私たちは常に複数の戦略が同等になることを目指している。そして今週末は、その狙い通りになった。このレースでは1ストップと2ストップは本当に同等だ」1ストップの基本戦略はミディアム→ハードで、ピットストップは26~32周目が最適とされる。2025年大会ではマクラーレンがランド・ノリスを1ストップ、オスカー・ピアストリを2ストップに分けて勝利を収めた。今年も上位勢が同様の戦略分散を採る可能性は十分ある。中団勢はタイヤ残数が戦略を左右各チームが予選までに残したタイヤによって、採用可能な戦略も異なる。ソフトタイヤを多く残したレーシングブルズ、アウディ、アストンマーティンはソフト→ハード→ミディアムという積極策も選択可能だ。推奨ピットタイミングは以下の通り。・第1ストップ:13~19周目・第2ストップ:45~51周目逆にミディアム→ハード→ソフトという終盤勝負型もあり、この場合は17~23周目と50~56周目が目安になる。また、フェラーリはルイス・ハミルトンがQ1でミディアムタイヤを使用したことで、新品ソフトタイヤを1セット温存している。このため、ソフト→ハード→ミディアム、あるいはソフト→ハード→ハードといった他車とは異なる戦略を選ぶ可能性もある。一方、ウィリアムズとキャデラックは新品ミディアムを2セット残しており、ソフト→ミディアム→ミディアムという戦略も視野に入る。推奨ストップは14~20周目、44~50周目となる。暑さがタイヤを苦しめる決勝になりそうだ決勝では一時的な雨の可能性もあるものの、現時点ではレースへの影響は限定的とみられている。それ以上に注目されるのが気温だ。決勝日は週末で最も暑くなる見込みで、気温は約32℃、路面温度は56℃前後まで上昇する可能性がある。高い路面温度は特にリアタイヤへの負担を増大させるため、予選重視のセッティングを採用したマシンほどロングランではデグラデーションに苦しむ可能性がある。1ストップと2ストップの優劣がほぼないとされる今年のハンガリーGPでは、序盤の展開を見極めながら柔軟に戦略を変更できるチームが勝利へ最も近づくことになりそうだ。
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