ホンダは、世界ツーリングカー選手権(WTCC)が2017年以降もTC1規定のままだったら同シリーズから撤退していたと述べた。WTCCは、2018年からTCR規定を採用して世界ツーリングカーカップ(WTCR)に生まれ変わる。その結果、空力開発に高いコストがかかったTC1時代は終わりを告げることになる。
同シリーズ、2016年末にシトロエンとラーダが撤退し、2017年はマニュファクチャラーはホンダとボルボのみとなっていた。ホンダの9世代目となるシビック タイプRは、FK8をベースとした車両に置き換えられており、ホンダはTC1バーションでの新型モデルの開発にはコミットしないことを明確にしたとされている。ホンダ・ヨーロッパのモータースポーツマネージャーを務めるウィリアム・デ・ブラーケレールは「本当に難しい状況だった。後悔はするだろうが、我々は撤退していただろう。間違いなくね」と Autosport にコメント。「一番の理由はこのクルマはもう販売されていない。前世代のシビックであり、マーケティング的に意味をなさない」ホンダはTC1時代に、カスタマーチームのZengo Motorsportをサポートしており、2014年と2015年にはProteam RacingとNika InternationalがプライベーターとしてTC1シビックを走らせていた。「カスタマーが我々のクルマでレースを継続していたかどうか・・・それは大きな疑問だ」とウィリアム・デ・ブラーケレールは付け加えた。「私の意見を聞いても、それについてあまり好意的ではなかっただろう」「必然的にそれはまだシビックのレースであり、テレビで非常に露出される選手権なので、我々は最低限のレベルのパフォーマンスを得るためだけにカスタマーのサポートを強いられていただろう。それも適切なことではなかった」「おそらく、我々は『OK、我々は完全に撤退するし、ブランドイメージの利益に反したくないので、他のシビックレースは配慮したくはない』と言っていただろう」ウィリアム・デ・ブラーケレールは、TC1時代が予定より2年早く終わったことは“残念”ではあるが、ホンダはTC1が実用的ではないことが明らかになった後、ファクトリーチームの関与を制限し、TCRへの切り替えに賛成していたと付け加えた。「意見を聞かれるたびに我々はTCRへのスイッチに賛成していた」とウィリアム・デ・ブラーケレールは語る。「TC1に未来はなく、マニュファクチャラーはもう増えないことが明らかになると、撤退しなければならなかった。我々はまだとても良いレギュレーションだと考えていたので残念だったがね」「我々はチャンピオンシップに正式に関与するブランドが2社だけでは継続しなかっただろう。TC1を継続できないのは残念だが、TCR以外に選択肢はなかった」
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