アストンマーティンF1が今季後半戦の巻き返しに向けて準備している大型アップデートに、新たな懸念材料が浮上した。英BBCによると、マシン側の大規模な空力アップデートに対し、ホンダ製パワーユニット(PU)の改良投入は大幅に遅れる可能性があるという。今季のアストンマーティンはグリッド後方で苦戦が続いており、チームはエイドリアン・ニューウェイ主導で事実上の“Bスペック”ともいえる大規模刷新を進めている。
アストンマーティンは全面刷新を計画バルセロナ・カタルーニャGPでダブルリタイアに終わったアストンマーティンは、現行AMR26の競争力不足を認めている。チーフトラックサイドオフィサーのマイク・クラックはチームの方向性について次のように語った。「我々にはリーダーがいて、その決断にコミットしている」これはエイドリアン・ニューウェイが主導する開発計画を指しているとみられる。チーム関係者は新パッケージを“Bスペック”とは呼んでいないものの、マシンの特性を大きく変えるレベルのアップデートになるとみられている。チームアンバサダーのペドロ・デ・ラ・ロサも改善の必要性を認めている。「すべてを改善しなければならない」また、フェルナンド・アロンソもバルセロナで厳しい現状を率直に語っていた。「僕たちはエンジンが悪い。おそらく最悪だ。空力も良くないし、エネルギーマネジメントも良くない」空力アップデート先行 ホンダPUは8月投入かBBCによると、最も大規模な空力アップデートは7月のベルギーGPで投入される見込みだ。フロアやボディワークなどの主要な空力パーツが更新され、まずはマシン性能の底上げが図られるという。しかし、ホンダが開発を進めているパワーユニット側の改良については、夏休み明けのオランダGPまで投入がずれ込む可能性があると報じられている。その場合、ベルギーGPとハンガリーGPでは新空力パッケージのみを使用し、オランダGPでようやく完全版アップデートが揃うことになる。アストンマーティンは現在、下位グループでの戦いを強いられており、チーム内部ではパワーユニット性能差によるタイムロスも課題として認識されている。PU改良の投入が遅れれば、巻き返し計画にも影響を及ぼしかねない。アロンソの決断を左右する重要な夏今回のアップデートは単なる性能向上策ではなく、チームの開発体制そのものを評価する試金石でもある。アストンマーティンは2023年や2024年にも大型アップデートを投入したが、期待した成果を得られず、一部仕様を撤回した経験がある。そのため今回のパッケージが実際に機能するかどうかは、ファクトリーとサーキットの相関性が改善されたかを示す重要な指標となる。さらに、その結果はフェルナンド・アロンソの将来にも関係してくる。BBCは、もしアストンマーティンが十分な改善を実現できなければ、アロンソが今後について再考する可能性があると伝えている。来月45歳を迎えるアロンソは、これまで何度もプロジェクト再建に挑んできた。しかし今季のような苦戦が続く状況を再び受け入れる考えはないとみられている。アストンマーティンの反攻計画、そしてアロンソの将来。その両方の行方を占う重要な夏が近づいている。
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