ホンダF1は、2020年のF1タイトル獲得にむけて、トラックサイドで生じた問題や懸念を現場のスタッフから洗い出し、改善にむけて対策を進めている。今年、ホンダF1はトロロッソに加えてレッドブルへのF1エンジンの供給を開始。V6ターボハイブリッド時代に復帰してから初めて2チームへの供給を行った。
ホンダは、実際には実現しなかったものの、2018年にマクラーレンに加えてザウバーをカスタマーに追加する準備を進めていたため、窮地に追い込まれることはなかった。ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、2チーム供給というチャレンジに対応できたことには“満足”しているが、さらに改善できるエリアを特定することを望んでいると語る。「もちろん、チャレンジングでした」と田辺豊治はコメント。「現場のスタッフが増え、エンジンも増えました。これまでのところ、両チームのためにすべてはそれなりにうまくいっています」「現場のエンジニアとメカニックに『来年にむけて何ができる? 今年何をしたかを見直してみたほしい。トラックサイドのマネジメントという点で何か懸念や問題はなかったか?』と尋ねました」「それによってリストを作成することができ、社内で議論し、R&D部門と話し合い、来年にむけたアイデアを出すことができました」2番目のチームを追加することの直接的な利点のひとつは、2019年にホンダはF1エンジンでかなり多くのトラックタイムを獲得できたことにある。今年のグランプリ週末でホンダのF1エンジンは60,466kmの距離を走破した。過去4シーズンは、29,483km、24,093km、26,993km、20,035kmだった。田辺豊治は、その恩恵は単にホンダのF1エンジンのトラックタイムを倍増させただけではないと説明する。「2つのチームにはいくつかの違いがあります」と田辺豊治はコメント。「両方から学ぶことができるいくつかの項目があす。より多くの情報は、パフォーマンスの向上に役立ちます」もう1つの利点は、レッドブルとトロロッソが直接結びついていることだ。そして、レッドブルはチャンピオンシップのために戦うことが優先事項となっている。つまり、フェラーリやメルセデスがカスタマーに提供している供給取引とは異なり、ホンダは2つのチームとより親密な関係を持つことが利点となる。「エンジンの仕様、エンジニアとメカニックの数、規模などすべてを同等にして、2つのチームを等しくサポートしています」と田辺豊治はコメント。「今年をスタートした際、2018年からいるスタッフをミックスし、両方のチームで同じレベルにするために追加のサポートをもたらしました」「来年も常に同じスタイルを維持していきます」
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