ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、最近のレースでは改善を示しているものの、メルセデスとのギャプはまだ大きく、目標としているF1チャンピオン獲得のためにはさらなる改善が必要だと語る。マックス・フェルスタッペンは、夏休み前の4レースのうち2レースで優勝。高温となったオーストリアGPではフェラーリのシャルル・ルクレールを倒し、ウエットレースとなったドイツGPでも優勝を果たした。
また、マックス・フェルスタッペンはF1ハンガリーGPでF1で初のポールポジションを獲得。ホンダにとってもF1に復帰して以来初めての勝利とポールポジションとなった。「バルセロナテストを開始したときや、開幕戦、シーズン序盤では、我々とトップランナーとパフォーマンスには大きなギャップが見られました」と田辺豊治はコメント。「我々はそのギャップを縮めるために非常に一生懸命に仕事を続けていますが、ギャップはまだあります。我々はマックス(フェルスタッペン)と2勝を挙げましたし、トロロッソが表彰台を獲得したのも良いことです。ドイツは非常にトリッキーなレースでした。チームとドライバーは非常に正確に仕事をして、変化するコンディションに非常に迅速に反応した。それが我々に良い結果をもたらしました」「これまでのところ、予想以上にうまくいっています。しかし、私たちの願望は現在の結果以上のものです。それが簡単なことではないことを分かっています。我々にはチーム、ドライバー、うまく機能しているエンジンがありますし、我々の目標を達成することができると思っています。それが今私が考えていることです」田辺豊治は、F1ハンガリーGPでのポールポジション獲得は他のパワーユニットとの差が縮まっている表れだと語る。「通常、レースの状況では、コンディション、接触、タイヤ管理、ピットストップ戦略、そして、レース中の全体的な競争力など多くの変化があります」と田辺豊治は語る。「今年はこれまで2つの勝利を収めており、それは素晴らしいことです。そして、ポールポジションはわずかに異なる成果です。それはスピードを表していますからね」「もちろん、予選中にも何らかの状況はありますが、レースとは少し違うので、ある程度のスピードを見せることができます。今年を振り返ってみると、メルセデスとフェラーリとは大きなギャップがありました。近づいていましたが、ハンガリーでポールポジションを獲得できるとは思っていませんでした」「近づいていることはわかっていましたが、まだギャップはあります。マックスとチームが素晴らしい仕事をして、ポールポジションを獲得することができました。これは、パフォーマンス改善の開発にとってまた新たな強い影響を与えてくれます」マックス・フェルスタッペンはブダペストの終盤にシーズン3勝目を逃したが、それでも田辺豊治は全体的なパフォーマンスはホンダにとってポジティブなものだったと語る。「実際、ホンダだけでなく、レッドブルとマックスにとっても素晴らしい一日であり、素晴らしいレースできた。ポールポジションを勝利に変えることは簡単ではないことはわかっていましたが、チャンスはありました。勝つことは非常に難しいものですし、ドライバーとチームの戦略という点でメルセデスのチームワークは驚くべきものでした。しかし、我々は残りのシーズンのためにプッシュし続けていきます。結果は我々スタッフ全員にとって励みになるものでした」 「みんなはさくらで一生懸命働いており、ホンダの内部でも多くの人々が我々を見ています。初勝利はマイルストーンの1つです。しかし、我々の目標はもっと高くなっています。とても満足していますが、我々がストップすることはありません。常にもうひとつ、もうひとつ、もっと多くを求めています」「目標はチャンピオンシップです。我々はチャンピオンシップにはまだ程遠いです」