F1イギリスGP初日の金曜日は、ホンダのパワーユニットを搭載するレッドブルとトロロッソの両チームが力強い走りをみせ、幸先のよいスタートとなった。先日のオーストリアGPでのレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンの優勝に続くかたちで、今日はピエール・ガスリーがFP1で後続と約0.5秒もの差をつけてトップタイムをマーク。フェルスタッペンも3番手となったが、セッション自体は何人かのドライバーがコースオフのために赤旗中断となるなど、難しい状況だった。
トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンも芝生を横切りコースオフしてしまった選手の一人ではあったが、FP1をチームメートのダニール・クビアトより4つ上の9番手で終え、力強さをみせた。午後のセッションもホンダ勢4台中3台がトップ10入りを決めるポジティブな結果となった。ピエール・ガスリーがトップとわずか0.5秒差で5番手となり、風によるマシンのバランスに苦戦したマックス・フェルスタッペンが7番手に続いた。アレクサンダー・アルボンはFP2も9番手のタイムをマークし、ダニール・クビアトはわずか0.011秒差の11番手。トロロッソ・ホンダとしてはFP1よりもいいかたちでFP2を終えた。田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日のイギリスGP初日は、新しいトラック舗装や、強い風の影響などを少々受けましたが、大きなトラブルなく順調な一日となりました。特にここ数戦やや苦しんでいたRed Bull Toro Rosso Hondaの2台がまずまずのポジションにいることは、ポジティブだと思っています。先日、シルバーストンサーキットでのグランプリ開催について、新たに5年契約の締結が発表されましたが、ここはHondaにとって数々のすばらしい思い出があるサーキットですし、喜ばしいことだと感じています」アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)「今日は僕たちにとってとてもいい結果で終えられた一日となりました。直近の2戦ではなかなかつかめなかったマシンのバランスも見つけることができ、正しい方向性に進んでいると感じています。中団ポジションでの結果となりましたが、ロングランとショートランのどちらでも安定した走りをすることができました。まだ改善できる点はあるので、明日はQ3への進出を果たすために万全に準備をして挑みたいと思います」ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)「セッション開始直後は、路面が汚れていたため、ターマックの感触が違うように感じましたが、周を重ねるごとにコンディションは改善していきました。 今日は多くの周回を走行したおかげでマシンへの理解も深めることができたので、さらに先へ進むためにベストを尽くすだけです。中団のタイムはいつも通り僅差なので、マシンのポテンシャルをすべて引き出せるよう努力し、明日の予選を戦います」ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)「今シーズン一番のレースウイーク初日の金曜日となり、とてもうれしいです。オーストリアGPのあとにいくつか変更を行い、どう改善していけるか計画を立ててきました。改善できる点はまだあると思いますし、FP2は完ぺきな走りをした上でのベストタイムではなかったですが、総合的には満足しています。まだ初日なので喜ぶのには早いかもしれませんが、今の方向性で進歩を続けていく必要があると思います。明日は重要なときにミスをせず、パフォーマンスをみせることが大切ですが、今日の感触としては以前より大きく改善されていると感じました。ここは高速サーキットですし、今日のような風ではマシンのバランスが逐一変わり、難しいコンディションですが、それは全員にとって同じです」マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)「FP1・FP2ともいいバランスを見つけだすことができず、今日は僕にとってあまり満足のいく日ではありませんでした。風の影響でスライドし、リアタイヤがうまくグリップしなかったので、改善の策を見つけなければなりません。とても満足しているとは言えないですが、タイム間はとても僅差なのでポジティブにとらえています。新しい路面はとてもグリップするので、どのドライバーも気に入っていると思います。舗装自体はいいのですが、特にコース上のターン6とターン9の進入部分に、バンプのある部分があります。高速コーナーのあるこのサーキットはタイヤに厳しいコースなので、明日と決勝でみんながどのタイヤを使うのかがおもしろいポイントとなりそうです。メルセデスとフェラーリとの差は僅差なので、このレースウイークに期待できるポテンシャルは僕たちも持ち合わせていると感じています」
全文を読む