ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、マックス・フェルスタッペンのエンジンは冷却面でギリギリの状態だったと明かした。決勝日は気温は33.5℃、路面温度は51.5℃まで上昇。王者メルセデスは、オーバーヒートの問題に苦しんでパワーユニットの出力を抑えることを余儀なくされていた。
マックス・フェルスタッペンが2番手のバルテリ・ボッタスを抜いた後の「エンジンモード11」という無線での支持はファンを興奮された。田辺豊治も、実際にホンダのF1エンジンがあのような高レベルのパフォーマンスを発揮するとは期待していなかったと語る。「冷却という点ではギリギリでした」と田辺豊治はコメント。「もちろん、高温のせいで我々もパワーユニットをセーブすることを余儀なくされました。できるだけ多くのパワーを引き出せるようトライしていましたけどね」「あれほどの強さを競争力があるとは予想していませんでした。以前のレースではメルセデスが非常に強いのはわかっていましたが、フェラーリとは戦うことができていました。それとは異なり、我々は彼らに対して最強のパフォーマンスを示したので、少し驚きました」オーストリアの日曜日の夜は涙の祝賀会が行われたが、田辺豊治はすでにメルセデスとのギャップを縮めることに目を向けている。「もちろん、この結果は我々の開発チームのメンバーを励ましますが、シーズンの序盤から実際にメルセデスとフェラーリには大きなギャップがあることが実感できました。オーストリアでは大丈夫でした。我々は力強かったですが、次のレースで今回のような強さがあるとは保証できません。他と比較して、我々は同じ競争力だと思います」「自分たちが強いという確信を得るために、そして、ミスがなければ勝てるという確信を得るために、非常に懸命に努力し続ける必要があります。我々たちはそのレベルに達したいですし、プッシュし続ける必要がある」