4月2日(火)からバーレーン・インターナショナルサーキットでの2日間にわたるインシーズンテストがスタートした。これまで中東では何度もレースが行われてきたが、その中でもウェットコンディションはほとんど見られなかった。しかしテスト初日はその珍しい雨にたたられることになった。
降雨は想定外であったため、各チームはレインタイヤやインターミディエイトタイヤをピレリに対して事前のリクエストを入れておらず、ハーフウェットの状態でも走行ができない状況が続いた。その結果、全てのチームが貴重な走行時間を4時間以上も失うことになった。今日のテスト初日は、ホンダ製PUを搭載するマシンとしては、3台が走行を行った。トロロッソ・ホンダは通常のテストに加え、2020年に向けたピレリのタイヤテストに協力するため2台が走行。アレクサンダー・アルボンはチームのテストを担当し71周を走行。タイヤテストを担当したダニール・クビアトは45周を周回した。一方で通常のテストのみで1台のみの走行となったレッドブル・レーシングは、マックス・フェルスタッペンが62周を走り、テストながらも全15人のドライバー中でのトップタイムを記録している。明日はトロロッソ・ホンダについては引き続き本日と同じ2人、レッドブル・レーシングについてはレッドブルのジュニアドライバーで、今年日本のスーパーフォーミュラにフル参戦するダニエル・ティクトゥムが走行を担当する。本橋正充 (ホンダF1 副テクニカルディレクター)「今日から今シーズン初めてのインシーズンテストが始まります。ここまで開幕戦とバーレーンGPの2戦を走り、すでに多くのデータを蓄積してきましたが、ベンチでは得られないデータもあり、我々のPUに関する理解を進められていると思います。今回のテストでは、2レースの中で気付いたこと、発見したことを改めて確認し、今後のレースに向けたセットアップの最適化に取り組んでいきます。具体的には、PUを制御する上でのパラメータ(設定値)について、通常のレース週末よりも変化幅を大きくして走行し、挙動や特性を確認していくプログラムなどを進めていきます。初日の今日はバーレーンではきわめて珍しい雨に悩まされ、多くの走行時間を失ってしまいました。その点では残念な一日だったと感じています。明日、もう1日走行機会がありますので、明日は出来るだけ多くのプログラムを重ね、実りあるテストにできればと考えています。アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)今日のインシーズンテスト初日はまずまずうまく行ったと感じています。唯一、途中雨でセッションがストップしたことは残念ですが、それ以外はおおむね順調な一日でした。今日はできる限りの周回数を稼ぎ、今後のパフォーマンス向上につながるであろうエアロテストのいくつかも完了させることができました。(雨により)予定していたすべてのプログラムを完了することができたわけではないので、それを取り返すために明日は忙しい一日になりそうですが、それでも順調だと思います。タイヤに関する理解も進んでおり、どうすればベストパフォーマンスを出せるかがわかるようになってきていますし、雨に邪魔された割にはいい一日だったと感じています。マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)降雨のためウェットコンディションではありましたが、総合的にはいいテストが行えた一日となりました。多くの周回をこなし、レースウィークでのパフォーマンスについてさらに理解を深めることができました。学びが多く、ポジティブな一日になったと思います。レースウィークの週末はあっという間に過ぎていきますし、マシンについて理解を深められる機会はあまり多くないので、今日のような一日はとても貴重です。レースウィーク中に「なぜリアグリップうまく作用しなかったか」を知ることができたので、これから改善していけるはずです。今日は本当にたくさんの収穫があったテスト初日となりました。関連:F1バーレーンテスト 1日目 結果 | マックス・フェルスタッペンがトップ