ホンダのF1エンジンを搭載したレッドブル・レーシングとトロロッソの4台のマシンは、F1バーレーンGP初日のフリー走行で一日を通して高い信頼性を見せた。バーレーンではP1が日中、P2は夕刻後に行われるため、外気温を中心に、コンディションが大きく変化する。P1では、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン、ピエール・ガスリーが5番手・6番手となり、トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトが9番手となった。
アレクサンダー・アルボンがP1でマークした13番手のポジションをP2でも自身の最速タイムを更新しながらキープ。ピエール・ガスリーは予選シミュレーション中にソフトコンパウンドタイヤでクリアラップ走行ができず、P2を12番手で終えた。ダニール・クビアトはP2では10番手となり両セッションをトップ10以内で終え、マックス・フェルスタッペンは約0.25秒差という僅差の中、金曜最後のセッションは6番手となった。ホンダのF1エンジンを搭載した4台は今日行われた金曜のプラクティスから得られたデータをベースに、明日のバーレーンGP予選でQ3進出をかけて戦うこととなる。田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日はPUとしては通常の金曜と同様に、このサーキットにあわせたPUセッティングの最適化を進め、2チーム、4台ともにスムーズにプログラムを消化できた一日でした。ここでは日中に行われるP1と夕刻に行われるP2で大きくコンディションが異なるため、様々な路面や外気温の状況に合わせたデータを取ることができました。それらのデータを元に、これからの作業でレースと予選に向けたセットアップを進めます」マックス・フェルスタッペン (レッドブル・レーシング)「悪くはありませんでしたが、もう少しいい結果にもできたとも思います。ミディアムタイヤでの手応えはよく、最初のショートランでの走行で最速タイムを出せるはずでしたが、最終コーナーでのわずかな問題で0.2、3秒タイムを落としてしまいました。ソフトタイヤでは十分なグリップを得られなかったので、改善できるよう追及しなければいけない点だと思います。ロングランでも、レースで最もよく使うであろう、ミディアムタイヤで手応えを感じる結果となりました。予選のアタックラップはたった1周のみとなりそうなので、セットアップの細かい調整がさらに必要です。現時点で一番速さを見せているフェラーリチームがメルボルン大会で抱えていた問題をどうやら解決したようなので、ギャップをより縮められるようにしたいと思います」ピエール・ガスリー (レッドブル・レーシング)「P1とP2の最初の方でのパフォーマンスはとてもよかったと感じました。P1が行われた今朝は気温がとても高く、マシンのバランスは理想的だとは言えないものの悪くはありませんでした。午後のP2ではミディアムタイヤで速さを見せることはできましたが、ソフトタイヤではどこか速さに欠けるペースでした。最初の周で思ったようにできなかったので、理想的ではありませんでしたが3周目でプッシュするしかありませんでした。相対的にはマシンの調子はよく、ソフトタイヤ装着時の改善が必要であるのと、このセッティングでのペースが少しつかめていないだけだと思います。マシンへの手応えから、自信を感じています。もちろんメルボルンとは違うトラックなので、それに合わせすべてを最適化しなければなりませんが、明日にはさらに自信をもって挑めると思います」ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)「総じて、手応えのある金曜日になりました。今日の走行で予定していたテスト項目を全てカバーし、金曜の走行では一番大事なロングランとショートランでの走行も行うことができました。中団チームのパフォーマンスはとても僅差なので、明日の予選でいいポジションに持っていけるよう、今夜時間をかけて準備していきたいと思います」アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)「チームにとってポジティブな日となったのではないでしょうか。中団争いはとても僅差で、少しのミスも許されないと感じています。今朝のセッションでマシンのバランス調整に少し苦戦してしましたが、P2までには改善することができました。しかしマシンのパフォーマンスを上げるためには、今夜さらに改善策を見いだす必要があります。明日を最善の状態で迎えられるよう調整が必要なことはまだいくつかあり、僅差の中団争いで必要なのはマシンの最大のパフォーマンスを引き出すことが重要であると思います。改善するべき点は分かっているので、明日の予選では更に戦える状態で迎えられるようにしていきたいと思います」