ホンダは、2019年のF1世界選手権に向けた1回目のプレシーズンテストの3日目を迎えた。降雪などを記録し悪天候が続いた昨年のバルセロナテストとは対照的に、今年はここまで好天に恵まれる日が続いている。テスト3日目は、初日のドライバー陣容と同じく、トロロッソ・ホンダはダニール・クビアト、レッドブル・レーシングはマックス・フェルスタッペンが走行を担当した。
昨日に続き今日も2チーム合計で246周(クビアト:137周/フェルスタッペン:109周)を走行し、充実した一日となった。テスト内容も昨日のものを継続する形で、機能確認や各ドライバーのスタイルに合わせた最適化を行っている。各チームがそれぞれのプログラムに沿ってテストを実施している現時点ではラップタイムは全く参考にならないが、それでも今日のようにクビアトがトップタイムを記録することは、チームメンバーのモチベーション向上に繋がっている。田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「双方のチームともにPUについては今日も機能確認などを継続し、両チーム合計で246周を走行でき、順調な一日となりました。初日に担当したドライバーの組み合わせでしたが、それぞれのドライバーの特性に合わせたPUの最適化を進めることできましたし、有益なデータを多く蓄積することができたと思います。今晩改めて、3日間で収集したデータを分析し、明日もトラブルフリーでテスト1を終えられればと考えています」ジョディ・エギントン (スクーデリア・トロ・ロッソ 副テクニカルディレクター)「ダニールにとってバルセロナでの2日目の走行でした。エンジニアとともにマシンのセッティングと理解を進め、初日に比べて前進しました。まずは空力に関するテストから始め、多くのデータを収集しました。気温と路面温度が上がってくると、一般的なマシンテストをお昼にかけて行いました。午後はロングランを行い、タイヤに関する有益なデータを収集しました。しかし、この時期のバルセロナはシーズン中とはコンディションが異なるので、データの分析には注意が必要です。最後にはショートランを行い、今後の分析に役立つデータを収集しました。PUの面ではトラブルなく多くの周回を走行できました。信頼性の問題もほとんどなく、STR14は順調に進化を重ねていると言えます。やるべきことはまだまだありますが、いい仕事ができた一日でした」ギヨーム・ロケリン (レッドブル・レーシング レースエンジニアリング責任者)「最初の2日間はマイレージを重ねることに焦点を当てていましたが、今日は主にマシンのセッティングに向けた作業にフォーカスしました。サーキット特性に合ったリアウイングを試したところ、うまく機能していたと思いますし、マシンの特性を理解するうえでも有意義なものになりました。午後のセッションを通して多くのセットアップ変更を行い、パフォーマンスを向上できましたし、今日のテスト内容については満足しています」ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)「初日にあまり走行できなかった分を今日は挽回できたと思います。できるだけ周回を重ねてプログラムを消化することが重要と考えていたので、予定していたよりも多く走行できて充実した一日になりました。ガレージで働く仲間たちも自分たちの仕事に満足していると思います。ハイレベルな走行を続け、周回を重ねて自信を付けていきたいです。マシンからは良い手応えを感じていて、走行を重ねるごとにフィーリングが良くなっていると感じます。できるだけ周回を重ねるのが重要なので、できれば200周したいぐらいでした。体は悲鳴を上げてしまうと思いますが(笑)。いいタイムは出せましたが、それに満足することなく努力を続けることが重要です。正しい方向に向かって、するべきことをします。まだシーズン前テストですが、いいスタートが切れていると思います」マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)「今日はとてもポジティブな一日でした。テストで100周以上走行できれば、いい日と言えるでしょう。Hondaとのコミュニケーションは良好で、それぞれのチームメンバーも自分がやるべきことを分かっていますし、集中しながらいい仕事ができています。何よりも、今日は多くの周回を走行できて、さまざまなセッティングを試すことができました。レギュレーションの変更があったので、自分たちが今どこを目指し、何の作業に取り掛かっているのかを正確に理解することが重要です。現時点で自分たちの実力を測ることは難しいですし、メルボルンでようやくわかるものと思っています。それでも、マシンからは良い感触を得ています」
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