ホンダF1は、アップグレード版F1パワーユニットが2つの故障に見舞われたが、F1フランスGPでブレンドン・ハートレーに発生した問題とF1カナダGPでピエール・ガスリーに発生した問題は異なるものだと考えている。ホンダは、2週間前のF1カナダGPで主に内燃エンジンのパフォーマンス向上を中心とした新スペックのパワーユニットをトロロッソ・ホンダの2台のマシンに投入。しかし、その週末にピエール・ガスリーのパワーユニットにトラブルが発生していた。
そして、先週末のF1フランスGPの金曜フリー走行ではブレンドン・ハートレーのアップグレード版F1パワーユニットが故障。トロロッソとホンダはそのユニットを日本に送り、レースにむけてパワーユニット一式を交換した。ホンダF1は、26日(火)日本のHRD Sakuraでブレンドン・ハートレーのエンジンの調査を開始する。ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は「ここでの調査からは具体的なことは言えません。待つ必要があります」とコメント。「我々は火曜日から日本で分析を開始します。その対策は故障の種類や程度、スペックによって異なります」「拠点での検査の報告を待つ必要があります。その後、どれくらい時間がかかるものなのか、どれくらい難しいものなのかが理解できます」「2つの問題が発生しましたが、それらはわずかに異なっているようです。その違いが我々にとって良いものなのか悪いものなのかをお伝えすることはできません」「ですが、今週の故障の根本的な原因を突き止め、今後にむけて修正していく必要があります」F1フランスGPでは、グリッドペナルティによって最後尾からスタートすることなったブレンドン・ハートレーは14位でレースを完走。ピエール・ガスリーはオープニングラップの接触によって早々にレースをリタイアした。2つのレース週末で2度の信頼性問題が発生したホンダだが、F1カナダGPで導入したアップグレードのパフォーマンスは励みになるものだった。また、その進歩はレッドブル・レーシングに2019年にルノーからホンダにF1パワーユニットを変更することを納得させるために重要な役割を果たした。しかし、F1フランスGPの予選を14番手で終えたピエール・ガスリーは、セッション後にパワーユニットがカナダほど強力だとは感じられなかったとし、信頼性について懸念が残っていると認めている。「カナダは本当に有望だったけど、予選で新スペックを走らせたのが今週末が初めてだったし、カナダほど良くは感じなかった」とピエール・ガスリーはコメント。「いくつか説明があるとは思うけど、現時点ではあまりわからない。僕たちは少し苦戦を強いられている。信頼性は依然として疑問のままだ。でも、僕はやる気に満ちているし、最大限のパフォーマンスを発揮して、頑張るだけだ」「現時点で僕の方はまったく問題は起こっていない。そのエンジンで多くのレースを走る必要があるし、それが理由で金曜日はマイレージをセーブすることに決めた」田辺豊治は、2019年型パワーユニットに焦点を移行する前に、今シーズンの最終アップグレードにむけて作業を進めており、パフォーマンスと信頼性の向上は同様に重要なままだと述べた。