ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、パワーユニット開発の結果、夏休み以降に1周あたり0.4秒のパフォーマンス向上を達成したと語る。厳しい3シーズンを経て、マクラーレン・ホンダは今シーズン限りでパートナーシップを解消し、2018年からマクラーレンはルノーにパワーユニットを変更、ホンダはトロ・ロッソにパワーユニットを供給することになった。
長谷川祐介は、8月末に導入したパワーユニットの改善率は、ホンダにとって励みになる兆候を見せていると語る。最新の“スペック3.8”パワーユニットは、現実的な目標を達成するために明確なゲインを見せているかと質問された長谷川祐介は「そうですね。特にアメリカとメキシコではそうでした。0.1~0.2秒の価値があったと思います」と RACER にコメント。「ずっと言及してきましたが、来年のエンジンは今年のエンジンがベースになるので開発をストップすることはありませんし、今後も継続していきます。ですが、現時点では来年の状況について言うことはできません」「エンジン勢でトップレベルに達するまでは満足できませんが、3.5から3.8までにとても良い仕事をしたと言っていいと思います。スペック3.5からの改善は0.3~0.4秒くらいかもしれませんが、それでもメルセデスのエンジンには遅れているので、そこに関しては満足していません」だが、シーズン中にホンダはメルセデスとのギャップを縮めたと感じているかと質問された長谷川祐介は「そうですね。そう思います」とコメント。「もちろん、今後数年にわたって若干の収束が起こっていくはずです。過去2戦では予選のラップタイムの不足分がシーズン序盤ほど大きくないことを示していましたし、正しい方法に進んでいるのは確かです」マクラーレンとホンダのそれぞれが2018年にむけた準備を進めているが、長谷川祐介は、残りのレースを好成績で終えるという決意を妨げることはないと語る。「もちろん、両陣営が2018年に目を向けています。ホンダもすでにトロ・ロッソといくつかの作業プログラムを開始しています。そうでなければ、冬季テストにクルマを準備することはできませんからね。ですが、それは(会社の)完全に異なる側面ですし、マクラーレンと問題があるとは思っていません」「我々は残りのシーズンのためにサーキットで最高のパフォーマンスを発揮することで合意しているので、関係はとても良好ですし、集中してます。問題はないと思います」
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