第14戦アラゴンGPの予選は、終日にわたり青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、フリー走行でトップタイムをマークしたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、予選でもすばらしいタイムを記録してポールポジション(PP)を獲得した。フリー走行でただ一人、1分47秒台をマークしているマルケスは、Q2最初のアタックで1分47秒117を叩き出し、PPを確実なものにした。2度目のアタックでも1分47秒台とライバルを圧倒し、アラゴンGPで4年連続PPを獲得。3年ぶりのアラゴンGP制覇と今季4勝目に向けて大きく前進した。
フリー走行で2番手のカル・クラッチロー(LCR Honda MotoGP)は厳しいアタック合戦の末、5番グリッドを獲得した。フリー走行の感触からフロントローは獲得できると感じていたクラッチローだが、アタック中に痛恨のブレーキングミスを犯し、実現することはできなかった。しかし、シーズン中盤戦に入って調子を上げているだけに、今季4度目の表彰台が期待される。前戦サンマリノGPで今季初優勝を達成、さらに今大会も初日のフリー走行でトップタイムをマークしているダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は7番グリッドから決勝に挑む。フリー走行では安定したペースで走行し、完全復活をアピールした。そして予選でもフロントローを狙う走りをみせたが、痛恨の転倒を喫し7番グリッド。転倒するまでは自己ベストを更新していただけに、残念な予選となった。しかし地元ファンから大きな拍手が送られてた。3列目スタートとなったペドロサだが、マルケス、クラッチローとともに優勝、表彰台を狙える位置につけている。Honda勢の表彰台独占の期待も膨らむ結果となった。ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は18番グリッド。負傷しているジャック・ミラーの代役出場となるニッキー・ヘイデン(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、午前中のフリー走行で転倒するも徐々にペースを上げて19番手。ラバトとともに追い上げのレースに挑む。マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「今日はとてもうれしいです。特にFP4のペースはとてもよくて、いいセットアップを見つけることができました。午前中の転倒は残念でしたが、昨日から前進しています。予選の1周目はとても快適で、タイヤのパフォーマンスを生かすことができました。引き続き2周目もプッシュしましたが、わずかにベストには届きませんでした。今日は気温が上がりましたが、フロントのセットアップに取り組むことができました。明日もこの天気が続くことを願っています。もし気温が今日より低いようなら、フロントのタイヤ選択を見直さなければなりませんが、今日の結果には満足しています。毎年このサーキットではいい感触があります。日曜日もいい結果で終えられることを願っています」カル・クラッチロー(MotoGP 5番手)「今日は本当に残念でした。簡単にフロントローを獲得できると感じていましたが、最後にブレーキングミスを犯してしまいました。ほかのライダーとのタイム差を縮めるためにブレーキングゾーンでプッシュしすぎたせいです。もちろん、ポールポジションを獲得したマルク(マルケス)に追いつこうと思っていたわけではありません。しかし2番手には、なれたと思います。明日はバトルに加わりたいです。でも2列目からのスタートなので、少し難しいかも知れません。隣に(アンドレア)ドヴィツィオーゾがいます。彼はいつもいいスタートを切るので、最初の数周でプッシュしなければなりません」ダニ・ペドロサ(MotoGP 7番手)「最後のフリー走行でとても力強いペースがありました。予選セッションもとてもうまくいきました。しかし自己ベストのタイムを更新している周回に転倒してしまったことは残念でした。最近ではフロントローに並べていませんが、転倒しなければフロントローは獲得できたと思います。今日のことは忘れて、明日のレースに集中しなければなりません。そして、いいペースをつかまなければなりません。タイヤの選択をしっかり行い、1周目になるべくポジションを上げていくことがカギになりそうです」ティト・ラバト(MotoGP 18番手)「ポジティブな一日でした。FP3から約1秒タイムを上げることができ、レースに向けて、一歩前進しました。一番大事な仕事は、ミシュランがこのサーキットに持ってきたオプションの中から、レースに向けて正しいフロントタイヤを選ぶことです。明日はペースをさらに上げて、ポイントを獲得したいです」ニッキー・ヘイデン(MotoGP 19番手)「予選でようやくマシンとタイヤの感触をつかみ始めました。そして楽しめるようになりました。セットアップの方向性と新しいミシュランタイヤのフロントの限界を見つけるのは簡単ではありませんでした。予選では2回目のスティントで少しセットアップを改善することができて、感触はかなりよくなりました。レースに向けていい方向性があると思います。代役で出場するのは簡単ではないということは分かっていましたが、進歩しています。明日は楽しいレースになることを願っています」