ホンダF1チーム買収の最有力候補とされているヴァージン・グループのリチャード・ブランソンが、F1への考えを語った。今月に入って、ホンダF1チームの買収候補として名前が挙がったヴァージン・グループ。それを受け、F1の最高権威者であるバーニー・エクレストンは、リチャード・ブランソンをF1が欲している人物として表現している。
しかし、リチャード・ブランソンは、ヴァージン・グループがF1に関与する前に、F1が財政や環境アプローチなどの「誤り」を正す必要があると語る。昨年、フォース・インディアから招待されイタリアGPを訪れたリチャード・ブランソンは、「私はグランプリが好きだ」と語る。「バーニー・エクレストンがヴァージン・ブランドなどの企業が参戦できるようにF1の費用効果を高めて、クリーンなモーターレーシング、つまり全てのマシンがクリーンな燃料で走るようになれば、我々は参戦に興味をもつかもしれない」リチャード・ブランソンは2006年、ヴァージン・フュエルを設立し新燃料への進出を発表。自動車および航空機向け代替燃料に10億ドル(約920億円)を投資している。「我々がF1に参入する前に、修正されなければならない誤りがあると思う」これらのコメントから考えると、リチャード・ブランソは今のところF1に関与したくないと考えているように思われるが、ブランソンはホンダと交渉中であることも匂わせている。「交渉をしているとしたら、それを言うことはできないだろう。私がそれについて話すことを禁止する条項があるはずだからね」本田技研は、F1チームの将来を議論するために今週会議を行っていると思われており、適切な買い手が見つからなければチーム解散の可能性があることを示唆している。ヴァージン・グループ以外の存続の可能性として挙げられているのは、本田技研からのお金、エクレストンからのテレビ放映権、ブルーノ・セナと契約することで得られるスポンサーを使ったニック・フライとロス・ブロウンによるマネジメント・バイアウトだけである。ホンダ存続の期限は、エンジンを供給するとされるメルセデス・ベンツが1回目の支払期限に設けた2月23日とされている。関連:ホンダ、ロス・ブラウンへのF1チーム売却を発表 - 2009年3月6日