2026年シーズン前半を終え、ルイス・ハミルトンはフェラーリF1の後半戦でさらなる飛躍を期待している。最大の課題として挙げたのは、メルセデス勢に対して劣勢となっているパワーユニット(PU)の性能差であり、この改善が実現すれば優勝争いの機会はさらに増えるとの見方を示した。フェラーリは今季ここまで11戦で2勝を挙げているものの、コンストラクターズ首位のメルセデスとの差を縮めるには、ストレートスピード不足の解消が不可欠だ。チームは今後も車体とPUの両面で開発を続ける方針を明らかにしている。
ハミルトン「後半戦はもっと強くなれる」現在ドライバーズランキング2位につけるハミルトンは、首位キミ・アントネッリに50ポイント差をつけられて夏休みに入る。今季はスペインGPで1勝を挙げ、チームメイトのシャルル・ルクレールもイギリスGPを制した。一方で、フェラーリはシーズンを通じてストレートスピードでメルセデスに後れを取っており、ハミルトンは1周あたり0.3〜0.4秒を失っていると繰り返し指摘してきた。フェラーリはオーストリアGPでPUアップグレードを投入したが、FIAのADUO(Additional Development Upgrade Opportunity)制度により、今季中にもう1回のPUアップグレードを投入できる余地を残している。ハミルトンは、その次の改良が優勝争いの鍵になるとの期待を示した。「シーズン前半を振り返ると、ストレートでおそらく0.3〜0.4秒は遅く、パワー面でも不利な状況だったことを考えれば、本当に素晴らしかったと思う」「ファクトリーのみんなは、その改善に向けて本当に懸命に取り組んでくれている」「僕たちは毎週のようにアップグレードを投入してきたし、後半戦にはさらに投入できるものが残っている。だから、ただ前進し続けるだけだ」さらに、自身にとってシーズン後半は伝統的に好成績を残してきた時期だと語った。「後半戦はもっと強くなれると思う。僕は昔から後半戦の方が強いことが多い」「だから、この休みをしっかりリセットの時間にして、より強く、よりフィットした状態で、精神的にも万全の準備をして戻ってきたい」フェラーリ代表「PU改善には時間が必要」チーム代表フレデリック・バスールは、フェラーリがシーズン終了まで継続的にアップグレードを投入する方針を明らかにした。ただし、空力パーツとは異なり、PU開発には長い準備期間が必要だと説明する。「エンジン面で改善が必要なのは分かっているし、それは実行していく。ただ、エンジンはシャシーに比べて開発サイクルがはるかに長い」その上で重要なのは、開発の勢いを維持することだと強調した。「最も重要なのは、この開発ペースを維持することだ」「マクラーレンはハンガリーで大きく前進した。彼らはマイアミやカナダで大規模なアップグレードパッケージを投入するという、我々とは異なる哲学を採っている」「彼らは新しいパッケージを投入するたびに大きく前進している。一方、我々は毎戦少しずつ新しいパーツを投入するアプローチだ」「まだ12戦残っている。11戦か10戦かもしれないが、いずれにしても多くのレースが残っている。シャシーにも改善の余地は至るところにあるし、この勢いを維持しなければならない」PU開発が後半戦のタイトル争いを左右フェラーリは今季、シャシー開発を継続的に進めながらも、最大の弱点であるストレートスピード不足の改善を最優先課題としている。ADUO制度を利用した2度目のPUアップグレードが期待どおりの成果を発揮すれば、メルセデスとの差を縮め、ハミルトンとルクレールが後半戦で優勝争いに絡む可能性は高まる。ハミルトン自身も、例年好調となるシーズン後半で巻き返しを狙っており、フェラーリにとっても今後のPU開発がタイトル争いの行方を左右する重要な要素となりそうだ。