フェラーリが実施したマドリード市街地サーキット「マドリング」でのフィルミングデーを受け、ルイス・ハミルトンが新コースについて気になる点を指摘した。一方で、バルセロナ市のスポーツ担当者は「ドライバーも好んでいない」とまで発言しており、2026年スペインGPの新開催地を巡る議論はさらに熱を帯びている。フェラーリはルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールを起用し、9月にF1スペインGP初開催を迎えるマドリングでフィルミングデーを実施した。
他チームに先駆けて新コースを走行したことには公平性を疑問視する声も上がったが、FIAによる制限はなくテストは予定通り行われた。ハミルトンが指摘したのは「コンプレッション」テスト後、マドリングのゼネラルマネージャーを務めるルイス・ガルシア・アバド氏は、スペイン紙『Diario AS』に対し、両ドライバーから受けた感想を明かした。ルクレールは新コースを高く評価し、「予選は素晴らしいものになる」と語ったという。一方のハミルトンはコースレイアウトの一部について懸念を示した。「ドライバーたちは気に入っていた。彼らは路面温度73度を超えるコンディションで走行した。シャルル・ルクレールは『予選は素晴らしいものになる』と言っていたが、ルイス・ハミルトンはコンプレッションについて不満を口にしていた」ここでいう「コンプレッション」はマシンやタイヤではなく、コース形状によって生じる上下方向の強いGのことを指す。特に高速バンクコーナー「ラ・モニュメンタル」では、時速250kmで約4Gの圧縮荷重が約2秒間続くとされている。F1では4~6Gのコンプレッションは非常に大きな負荷とされており、ハミルトンが違和感を覚えた理由とみられる。バルセロナ市幹部「マドリングは誰も好まない」こうしたハミルトンのコメントを受ける形で、バルセロナ市議会のスポーツ担当議員ダビド・エスクデ氏も、新サーキットに厳しい見方を示した。バルセロナは2026年からスペインGPの開催権をマドリードへ譲り、「バルセロナ・カタルーニャGP」として隔年開催へ移行する予定となっている。しかしエスクデ氏は、将来的にはスペインGPが再びカタルーニャへ戻ると考えているという。「時間が経てば、私たちが正しかったことが証明されると思う。これは国や州政府が主導しているプロジェクトであり、私たちも当然協力しているが、最終的には時間がすべてを正しい位置へ戻してくれるだろう」さらに、新コースについて次のように踏み込んだ。「マドリードのサーキットは誰も好んでいない。ドライバーたちもそうだ。それは事実だ。ドライバーの意見は非常に大きな影響力を持っている。フェルナンド・アロンソがバルセロナ・サーキットについて語っていた言葉も覚えている。経験を積めば、最終的には物事は元に戻ると信じている」「私たちには世界でも最高レベルのサーキットがある。もちろん近代化のための投資は必要だが、素晴らしいレースを開催できているし、最終的にはあるべき姿に落ち着くと信じている」開幕前から続くマドリングへの逆風マドリングを巡っては、建設工事の進捗が遅れているとの報道や、開幕までに完成が間に合うのかという懸念が相次いできた。さらにフェラーリによるフィルミングデーについても、他チームより先にコースデータを得られるとして議論を呼んだが、最終的に実施は認められた。ルクレールはコースに好印象を抱いた一方、ハミルトンは強いコンプレッションを指摘。そこへバルセロナ市側から「誰も好まないサーキット」との厳しい発言も飛び出し、9月のF1スペインGP初開催を前にマドリングを巡る論争は一段と加熱している。9月の初開催でドライバーやファンから高い評価を得られるかどうかは、マドリングの将来だけでなく、スペインGP開催地を巡る議論にも大きな影響を与えそうだ。A first look at the Madring! Ride on board with Charles and Lewis for a full lap of F1’s newest track pic.twitter.com/MS8XPPVEaa— Scuderia Ferrari HP (@ScuderiaFerrari) July 13, 2026