元ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは、ハンガリーGP期間中のルイス・ハミルトンの発言を批判した。7度の王者ハミルトンは、ハンガロリンクでの予選を12番手で終えた後に「僕は役立たずだ」とメディアに語り、フェラーリは新しいドライバーを検討すべきだとまで発言。決勝でも12位に終わった後、その発言について問われると、「舞台裏であまり良くないことが起きている」と説明した。
シュタイナーはポッドキャスト番組『The Red Flags Podcast』でこの発言について触れ、イギリス人ドライバーの「間違った姿勢」を批判した。「7回も世界チャンピオンになった人間が『自分は役立たずだ』なんてどうして言えるんだ? パフォーマンスのことじゃない。そこは気にしていないし、彼の走りについて議論するつもりもない」とシュタイナーは語った。「彼は苦しんでいる。人生のどこかで、我々は皆少しは苦しむものだ。僕だって今でも苦しんでいるし、ずっと苦しんできた。でも『自分は役立たずだ』なんて口にするのは間違った態度だと思う。僕にとってそれは、諦めてしまう態度だ」「人に同情してほしいという姿勢だ。でももし自分が7回も世界チャンピオンになっているなら、自分に自信があるはずだし、『役立たずじゃない』と分かっているはずだ。もっと努力して、自分の調子を取り戻せばいい」「数週間前にはエンジニアと向き合って彼らに指示を出していたのに、今になって『自分は役立たずだ』なんて言うんだ。得意なこと――つまりレースカーをドライブすること――に集中すべきだ。彼はそれが得意だし、7回も世界チャンピオンになっているんだから」一方、フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールは、ハミルトンの発言を擁護し、それはフラストレーションからくるものであり、やる気を失っているわけではないと主張した。「彼を奮起させる必要はない。フラストレーションはあるが、やる気を失ってはいない。それはまったく別の話だ」とバスールはハンガリーGP後に語った。「状況は完全に理解している。ドライバーがクルマに向かって言っていることをそのままコメントにしている場合もあるし、他のスポーツ選手、例えばサッカー選手にマイクを向けたら、もっとひどいことを言っているかもしれない」「彼らはパフォーマンスの中にいて、クルマから降りた直後にも発言することがある。フラストレーションは理解できる。我々全員がフラストレーションを抱えているんだ」「レース直後や予選直後はとても落ち込んでいて、最初の反応が的外れになることもある。でも我々は同じ方向に向かってプッシュしている。今日のポジティブな面は、すべてを揃えればポールポジションを取り、最初の40周をリードできるということだ」
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