ルイス・ハミルトンは、レース中にエンジンセッティングの問題を解消するためにステアリングのスイッチに気を取られたまま運転し続けたのは“危険”だったと訴えた。エンジンパワーが低下したルイス・ハミルトンは、チームメイトのニコ・ロズベルグに対して1周2秒もタイムを失っていた。ルイス・ハミルトンは、走行中にステアリングのスイッチを変更することで問題の修正を試みていた。
今年は無線での指示が厳しく規制されているため、メルセデスのピットウォールはルイス・ハミルトンのパワーユニットを正しいセッティングに戻す方法を直接伝えることができず、ハミルトンは自ら手探りで答えを見つけ出すしかなかった。 ルイス・ハミルトンは、チームに無線で「どうなっているんだ。最悪だ。違うポジションになっているスイッチを見つけようと思って、5秒ごとに必死にダッシュボードを見ている」と言い放った。ルイス・ハミルトンは、ただでさえチャレンジングなバクーのストリートトラックを走りながら正しいセッティングを探すという状況を「危険だった」と述べた。「ラップの大半、ストレートにいる時も僕はステアリング見て走り続けていた。スイッチの1つがおかしいか、位置が間違っているとしか教えてもらえないので、ひとつずつスイッチを確認していった。自分が馬鹿なんだろうか?何か間違ったことをしたんだろうか?と思ったよ。でも、そうではなかった」 「何回も見直した。全てのスイッチを確認したけど、どこもおかしなところはなかった」 実は、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのマシンは、一時、同じように間違ったセッティングになっていたという。しかし、ニコ・ロズベルグは半周で問題を修正している。序盤に行ったセッティング変更がヒントとなったようだ。一方、ルイス・ハミルトンがそれを修正できたのは42周目になってからだった。「何が問題なのかわからなかったし、自分がエンジンに何かしてしまったのかどうかも不明だった。チームが何かスイッチを入れた状態からスタートしたので、最初からその状態だった。途中でスイッチを切ってみたけど、何も変わらなかったし、また入れてみても変わらなかった」 「それで最終的にはまた切ってみた。そうしたら10周後にエンジンパワーが戻ってきた。ただその段階でエンジニアから残り9周しかないって言われたので、そこからはエンジンを温存した」