ルイス・ハミルトンは、メルセデスが過去数週間に渡ってニコ・ロズベルグが機嫌良く過ごせるよう特別な対応をとっていたと述べた。昨シーズンようにライバル関係が過熱することはなかったメルセデスのドライバーだが、F1アメリカGPで状況は一変。ニコ・ロズベルグは、ターン1でのルイス・ハミルトンの攻撃が“行き過ぎだった”と不満を示しつつ、自らのミスにより優勝をルイス・ハミルトンに譲ったカタチとなった。
連戦で挑んだF1メキシコGPでは、ニコ・ロズベルグが圧倒的な走りでポール・トゥ・ウインを決めたが、ルイス・ハミルトンはレース終盤にメルセデスが予防措置として2回目のピットストップを実行した判断に不満を残した。メルセデスの戦略がニコ・ロズベルグの勝利を明白にするために自身のレースを無効化するものだったと思うかと質問されたルイス・ハミルトンは「いいや。そういうことは考えたこともない。でも、チームが(ロズベルグに)必要以上の対応が必要だったと思っていたことは知っている」とコメント。「自分の言っている言葉の意味はわかっている。でも、それを説明する気はない。トト(ヴォルフ)とニキ(ラウダ)に聞いてほしい。どう思うか、彼らに聞くべきだ。舞台裏で彼を満足させるために何をしなければならなかったとね」当初、チームからのピットイン要請を無視したルイス・ハミルトンは、無線で理由を尋ね、レースエンジニアのピーター・ボニントンから戦略の説明を受けている。後にチームに対して判断が間違っている気がすると伝えたルイス・ハミルトンは、ステイアウトを選ぼうとしたのもそれが理由だと明かしている。「チームは1ストップをやってほしいって言った。タイヤも良かった。残りの距離を走り切る寿命はあったと思う。でも、他のマシンとの間隔が開いていたし、僕たちにはストップする余裕はあった」「ある意味ではスマートだと思うけど、一方で、僕には失うものがなかった。レースをしていたし、だからこそステイアウトしようと思った。でも、チームがこれは命令だと言えば、彼らの求めることをしなければならない。でも、おもしろくはなかったね」F1アメリカGPでは終盤までトップを走りながらも突風でバランスを崩して優勝を取りこぼしたニコ・ロズベルグだったが、F1メキシコGPで6月以来の勝利を収めた。レース後、それについて質問を受けたルイス・ハミルトンは「今日はニコがうまくドライブした。ミスもなかったし、突風もなかった」と語った。
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