トヨタのドライバー ティモ・グロックが、先週末のイギリスGPを振り返った。イギリスGPの週末を終えて、どんな気持ちですか?「結果は予選12番手・決勝12位だったが、これはレース前週のテスト後に期待していたものではない。テストではかなり調子が良かっただけにね。予選ではトップ10入りを期待していたし、ヤルノが表彰台を獲得したマニクールでの力強いパフォーマンスを今回も続けられると思っていた。ところが我々は金曜日に時間を失ってしまった。私はクラッチの問題を抱え、2回目のフリー走行の時間をかなり失ってしまったんだ...
レースはウェットになりましたが、あの状況はどのくらい難しかったですか?「本当に難しかった。良いスタートが切れて、1周目に9位に浮上したものの、クルマにはかなり燃料が入っていて重かったし、水しぶきのまっただ中にいたからね。第1スティントの間はタイヤを労ることに集中していた」 雨が激しくなった際はどんな感じだったのでしょう?「自分自身にちょっと落胆した。というのも、雨が降り始めたら出来るだけ早くエクストリーム・ウェット・タイヤに交換すべきだと直感していたのに、その通りに行動できなかったからね。2〜3周くらい、どんな感じか様子を見たかったため自分から無線でタイヤ交換を打診しなかったんだ。それに我々が持っていた情報によれば、雨は短時間しか降らないことになっていた。残念なことに、そうしているうちにスタンダード・ウェット・タイヤがあまりにも冷えてしまい、グリップを失ってしまった。このためドライビングが非常に難しくなり大きくタイムを失ったが、これにはかなりフラストレーションを感じたね。自分の最初の直感が正しかったわけだから」次戦に目を向けてみましょう。ドイツGPはあなたにとってどのくらい重要ですか?「誰もが母国GPでは良い結果を手にしたいと思っているはずだし、これまでのところ、私はホッケンハイムでは嬉しい成果を手にできている。2006年のGP2では優勝と3位だったから、次戦のドイツGPではTF108でポイント圏内を走り、良いレースが出来ればと思っている」モントリオールでの4位入賞により母国での評価が高まりましたか?「あの結果がかなり大きな助けになった。ちょっと予想外ではあったものの、あれは良い結果だったし、その後チームはフランスGPでも力強いパフォーマンスを発揮できたからね。今シーズン中にあと何度かトップ5入りを果たせたらチームと私自身にとって素晴らしいことになるだろうし、ホッケンハイムはそういった流れを作る手始めとして良い舞台になるはずだ」現在ドイツ人ドライバーが5人いますが、その中で最高のドライバーの座を賭けた激しい戦いがあるのでしょうか?「いや、私はそんな風には考えていない。なぜなら、最終的に私は最高の結果を目指しているわけで、自分が最高のドイツ人ドライバーかどうかというのは何も意味を持たないからね。多くのドライバーと同じく、私の野望は全体のベストになることだ。そしてそれが実現すれば、当然ながら最高のドイツ人ドライバーにもなれるわけだからね!それが私の目指している目標だが、ただし、1年目はとにかく出来る限り経験を積まなければならない。近道なんてどこにもないし、走れるようになる前に、まずは歩き方を身につける必要があるからね」あなたはホッケンハイムの近くで育ったのですか?「45分程離れたオーデンヴァルト郡周辺で育った。最初にホッケンハイムに行ったのは1996年にDTMのレースを見たときだった。あの場所は好きだよ。F3とGP2で2度良いレースをしている」改修前の高速コースだった元々のホッケンハイムを走ったことはありますか?「シングルシーターに乗って1年目のフォーミュラBMWでレースしたことがあるけど、あれはとても楽しかった。参加したクルマはどれも同じスピードだったから、とにかく大きな集団が一つになってバトルしたんだ。とてもエキサイティングだった」かつてのコースと比較して、新しいコースはいかがですか?「全く特徴が異なるコースになった。かつてのホッケンハイムのようなコースが、新しくコンピューターで設計されたサーキットに改修されるのは残念に思うこともあるけど、改修を担当した面々はとても良い仕事をしたと思う。今分析してみれば、既に新コースは幾つか良いレースの舞台になっているし、そしてそれこそが重要なことだからね」