日産自動車は7月24日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権のシーズン13(GEN4)から、アンドレッティ・フォーミュラEへGEN4パワートレインを供給する複数年契約を締結したと発表した。現在開催中の東京E-Prixを前に発表されたこの提携により、フォーミュラEを代表する両チームは緊密な技術協業を開始する。アンドレッティは今年5月、GEN4からポルシェとの提携を終了すると発表しており、その後継パートナーとして日産を選択した。
日産とアンドレッティがGEN4で新たな技術協業フォーミュラEは日産のグローバル電動化戦略を支える重要な活動の一つであり、同社は今回の契約をGEN4時代へのコミットメントをさらに強めるものと位置付けている。両チームはパワートレイン供給に加え、技術力やエンジニアリングの知見、モータースポーツで培った経験を共有しながら開発を進める。日産製パワートレインを搭載するマシンは4台体制となり、開発データやフィードバックの量が増えることで、継続的な性能向上につながることが期待されている。また、現フォーミュラE世界王者のオリバー・ローランドと、2023年王者のジェイク・デニスという2人のチャンピオンが、それぞれのチームで技術的なフィードバックを提供し、GEN4マシンの開発を支えることになる。日産「GEN4時代へのコミットメントを強化」日産自動車のチーフ・パフォーマンス・オフィサーを務めるギョーム・カルティエは、今回の提携について次のようにコメントした。「フォーミュラEは、日産のグローバル電動化戦略において重要な役割を担っています。今回のアンドレッティ・フォーミュラEおよびTWGモータースポーツとの協業は、モータースポーツ活動における私たちの目標達成を後押しするとともに、選手権へのコミットメントをさらに強化するものです」「両社が持つ専門性を活かしながら、トラックの内外で成果を積み重ね、それぞれの分野における強みを発揮するとともに、世界中のお客さまやファンの皆さまにさらなる期待と興奮をお届けしていきたいと考えています」日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクター兼チームプリンシパルを務めるトマソ・ヴォルペも、今回の提携の意義を強調した。「GEN4時代に向けて、アンドレッティ・フォーミュラEを日産のカスタマーチームとして迎えることができ、大変うれしく思います。フォーミュラEは年々競争が激しさを増しており、パフォーマンスと技術開発を最大化するうえで、強力なパートナーの存在は欠かせません」「アンドレッティは、フォーミュラEをはじめモータースポーツ界を代表するチームの一つであり、常に上位争いを繰り広げ、ドライバーズ世界選手権タイトルを獲得するなど、確かな実績を築いてきました。今後、緊密に連携しながら、強固なパートナーシップを築いていけることを楽しみにしています」アンドレッティも日産との提携に期待アンドレッティ・グローバルの社長を務めるジル・グレゴリーは、GEN4時代に向けた今回の契約を歓迎した。「フォーミュラEは我々のグローバル・モータースポーツ戦略に引き続き重要な役割を持ち、日産とGEN4時代にパートナーとなる事はアンドレッティ・フォーミュラEにとって重大な一歩となります」「日産は選手権で有力なチームとしての地位を確立しており、このパートナーシップがレースの優勝とチャンピオンシップ獲得への強い基盤となると我々は信じています」さらに、アンドレッティ・フォーミュラEのチームプリンシパルを務めるロジャー・グリフィスは、日産の実績を高く評価した。「80年以上にわたるモータースポーツの歴史をもち、現在のフォーミュラEドライバーズ世界選手権を含め、多様なカテゴリーで数々の優勝とタイトルを獲得してきた日産は、モータースポーツの最高峰の舞台でその実力を十分に証明してきました」「また、電気自動車のパイオニアとして培ってきた豊富な知識を持ち、フォーミュラEへの参戦を通じて非常に高い競争力も発揮してきました。こうした特徴はアンドレッティ・フォーミュラEのアプローチと合致しています。フォーミュラEで大きな期待が寄せられるGEN4時代を、日本を代表するメーカーである日産と共に迎えられることを誇りに思います」今回の契約により、日産はワークスチームに加えてアンドレッティへのカスタマー供給も担うことになり、GEN4時代の開発体制を強化する。なお、この契約を記念し、日産フォーミュラEチームは東京E-Prixで、NISMOに着想を得た特別なワンオフカラーリングを投入してホームレースに臨む。