ルノーは、今週FIAが発表したF1スーパーライセンスの基準に不満を抱いており、FIAに対して話し合いを求めている。ルノーのジュニア・シングルシーター・カテゴリーであるフォーミュラ・ルノー3.5は、ヨーロッパF3やGP3よりも発給ポイントが低く設定されており、フォーミュラ・ルノー2.0は後退傾向にあるF4よりも低かった。
ルノーは、FIAのポイントシステムに驚いており、FIAと意見交換をするために接触したと報じられている。12月の時点で、FIAは、スーパーライセンスポイント制に関してジュニア・シングルシーターの上層部と協議した後、ルノーを含むマニュファクチャラー側に対して2015年を通してシステムの検討を行う予定だと述べていたという。ルノーは、今週発表されたポイントシステムに変更の余地があるのかどうかを確認したいと考えており、パートナーチームに「我々のチャンピオンシップを守るための機会を絶対に逃さない」との書面を送ったとされている。GP2、フォーミュラ・ルノー3.5、フォーミュラEでチームを運営しているDAMSのジャン・ピエール・ドリオ代表は、各選手権のプロモーターが話し合いをして統一見解を出す必要があると述べた。ジャン・ピエール・ドリオは、今のポイントシステムはフォーミュラ・ルノー3.5に不利に働くかもしれないが、GP2に参戦するための金銭的な余裕のないドライバーはフォーミュラ・ルノー3.5に来るだろうと考えている。しかし、フォーミュラ・ルノー3.5に加え、最近フォーミュラ・ルノー2.0のプログラムをスタートしたストラッカ・レーシングのダン・ウォルムズリー代表は「この決定には驚いた」とコメント。「ドライバーを引き付けるのが難しくなるかもしれない。フォーミュラ・ルノー3.5はF1にステップアップするためのシリーズとして信頼を確立しており、F3のシーズンに比べてはるかに価値がある」 一方、GP2、フォーミュラ・ルノー3.5に加え、F4をベースとしたイギリスのMSAフォーミュラでの活動をスタートしたアーデン・モータースポーツのスポーティングマネージャーを務めるジュリアン・ラウズは、FIAの決定を基本的には支持。「驚いたがポジティブなアイデアだ。ジュニアカテゴリー全体の助けになるだろう」と語りつつも、新システムに不満を持つ者がいるのは確かだと認めている。複数のシングルシーターカテゴリーに参戦する、あるチームの上級スタッフは、FIAが各選手権のランク付けをした根拠について疑問を抱いているとコメントした。「明らかに政治的な動きだ。彼らは選手権の数を制限したいと考えている。そうでなければフォーミュラ・ルノー3.5とGP2の間にこれほど点差がある理由がわからない。論理的な説明ができない」関連:F1:スーパーライセンス取得にポイント制を導入