ルイス・ハミルトンが2026年F1モナコGP後のインタビューで、FIAがまだ正式発表していないパワーユニット評価結果を明かした可能性がある。ハミルトンによれば、2026年から導入されたADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発機会制度)の初回査定で、レッドブル・フォードのパワーユニットが最も高性能と評価され、メルセデスが2番手、フェラーリはさらに後方と判断されたという。
ハミルトンが明かした未公表の評価結果モナコGPで2位に入ったハミルトンは、レース後のインタビューでパワーユニット開発について語る中で、各メーカーの評価状況に言及した。「昨日か今日だったと思うけど、レッドブルが最もパワフルなエンジンを持っていて、メルセデスが2番手、その後ろに僕たちがいるというニュースが出た」「だから僕たちは開発トークンを受け取って、その差を縮めるための開発ができるようになった」「ただ、それは8か月から10か月規模のプロジェクトだ。来週すぐに解決できるようなものではない。できる限り全力で差を縮めていくつもりだ」FIAはまだ正式な評価結果を公表していないため、この発言は本来公になっていない情報をハミルトンが事実上明かしてしまった形とも受け取れる。パドックの予想を覆したレッドブル首位説今回の情報が衝撃的なのは、多くの関係者が2026年新レギュレーション下でもメルセデスが最強パワーユニットを持つと予想していたためだ。レッドブル・パワートレインズとフォードによる新プロジェクトは、開幕前には未知数との見方も少なくなかった。しかしハミルトンの発言が事実であれば、FIAの評価ではレッドブル・フォードが全メーカーの基準となる性能を示していることになる。さらに報道によれば、レッドブルはトップ評価を受けたため追加開発権を与えられない見通しだ。フェラーリやホンダには追い上げの機会一方で、評価が基準を下回ったメーカーには開発支援が認められる。メルセデスはレッドブルから2%以上遅れていると判断され、開発トークンに加えてコストキャップの追加枠やベンチテスト時間の増加が認められるとされている。さらにフェラーリ、アウディ、ホンダについては4%以上の差があると評価され、2回分のアップグレード・ホモロゲーションを受けられる見込みだという。ホンダにとっては、アストンマーティンとのワークス体制初年度における挽回の機会となる可能性がある。ADUOは性能調整ではないもっとも、FIAはADUOについて「性能調整制度ではない」と繰り返し説明している。FIAシングルシーター部門責任者のニコラス・トンバジスは以前、ADUOについて次のように語っていた。「ADUOはバランス・オブ・パフォーマンスの仕組みではない」「メーカーが突然大きな燃料流量を与えられたり、重量面で優遇されたりするものではない」「対象メーカーに追加の開発余地を与える制度であり、勝つためには依然として最高のエンジンを作らなければならない」つまり、たとえ開発支援を受けられたとしても、それだけで勢力図が一変するわけではない。近く明らかになるFIAの正式判断FIAはカナダGP終了後14日以内に評価結果を公表することになっている。正式発表前の段階で飛び出したハミルトンの発言は、2026年F1パワーユニット勢力図の一端を示すものとして大きな注目を集めている。そして、その内容が事実であれば、2026年シーズン序盤最大のサプライズは、レッドブル・フォードがパドックの予想を覆して最強パワーユニットを手にしていたことなのかもしれない。