FIA(国際自動車連盟)のトップオフィシャルであるニコラス・トンバジスは、レッドブルのライバルたちが間もなく現行の“グラウンドエフェクト”レギュレーションが失敗ではないことを証明するだろうと考えている。現在のところ、このレギュレーション変更が意図しているのはグリッドの上下でホイール・トゥ・ホイールの接戦を繰り広げることだが、マックス・フェルスタッペンとレッドブルは明らかに、そして完全に支配している。
しかし、フェラーリの元F1デザイナーとして知られ、現在はFIAの“シングルシーターディレクター”を務めるトンバジスは、ルールが失敗したと結論づけるのは間違っていると考えている。「レッドブルを除けば、他のドライバーは全員近いところにいる」とトンバジスはCorriere della Seraに語った。「そして、パフォーマンスの収束が達成されるのは時間の問題だと思う」アストンマーティン、メルセデス、フェラーリといったレッドブルのライバルたちは、風洞の制限や2021年の予算上限違反のペナルティが発動されれば、レッドブルに大きく近づくだろうとの見方もある。「もしかしたら数カ月以内に達成されるかもしれないし、来年初めになるかもしれない」とトンバジスは語る。「しかし、メルセデスやフェラーリも含め、ほぼ全員がレッドブルの技術コンセプトに向かって進んでいる」「2021年のような接戦が再び見られることを期待している。しかし、人為的にそれを作り出すことはできない」実際、レッドブルと他のドライバーの差を縮めるためにルールの変更を行うのは間違っているとトンバジスは考えている。「一部の人が他の人よりも良い仕事をする能力に対抗することはできない。これらのルールでより良い仕事をした人がいることを認めなければならない」とトンバジスは付け加えた。そして、このレギュレーションはまだ新しいもの、2026年に予定されている次の新ルールでは、より競争力のある、より良い状況になることをF1は望んでいる。「新しいF1は2024年6月に定義される」とトンバジスは明かした。「空気抵抗が大幅に削減されるだろう」「現在のF1マシンには、ストレートで見えないパラシュートが後ろに付いているが、環境との整合性を保つために、それを取り除きたい」「空気抵抗を減らすことで、マシンにいくつか可動パーツが付くかもしれない。これはストレートでの助けになるだろ」とはいえ、DRSがF1において依然として役割を果たすことはほぼ間違いないだろうとトンバジスは警告する。「理想的な世界ではDRSを廃止することも考えられるが、短期的にはそうはならないだろう。さもなければオーバーテイクが非常に困難になるからだ」とトンバジスは語った。「もはや、シミュレーションがそれほど発達しておらず、1台のマシンと次のマシンの差が大きかった80年代とは違う。現在の技術レベル、科学レベルでは、DRSを廃止することはスポーツにとってリスクとなるだろう」
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