エプシロン・ユースカディのホアン・ヴィラデルプラット代表は、今シーズンF1に参入した新チームは苦戦しているが、2011年にF1に参戦したという願望が鈍ることはないと語る。FIAは今後数週間で選定を行うとされており、エプシロン・ユースカディは2011年に13番目のグリッドを獲得する有力候補とみられている。ヴァージン・レーシングやヒスパニア・レーシングが直面している困難は、新チームが経験する困難について警鐘を鳴らしているが、ホアン・ヴィラデルプラットは彼が立ち向かおうとしていることを完全に理解していると語る。
「それ以上できると考えてしまうものだが、私は非常に現実的だし、新しいチームを始めることは4年かかる仕事であることを理解している」「最初のシーズンは忘れたほうがいい。適切な人材や安定性を得て、財政的にまとまり、全員がひとつの方向で働けるようになるには4年はかかる」「私は驚いていない。我々が苦戦すると言っているわけではないし、新チームにとってはかなり難しいことだ。我々もそうなるだろう。しかし、全てはより早く達成しなければならないというスピリットを持っているかにかかっている」ホアン・ヴィラデルプラットは、昨年スロットを得られなかったことはショックだったと認め、現時点の彼のタスクは、もういちどプロジェクトに関与してくれる投資家を納得させることだと語る。「当然、(昨年の)6〜7月からプロジェクトに取り組み続けてきたが、3つの新しいチームに与えるという決定の後は異なる状態にあった。商業的に我々を支持してくれていた人々には大きな失望を与えてしまった。今、我々にはもう一度チャンスがあるし、冬を通しての私の仕事は嫌な思いをさせてしまった人々に報いることだった」「現在も(資金集めに)取り組んでいるところだ。今年はまだ資金は集まっていないが、FIAに対して我々が一年だけではなく将来性のあるチームとして経済的な手段を有していることを証明できそうだ。しかし、まだそうなってはいない」FIA会長のジャン・トッドは、今週初めにスペインを訪問した際にエプシロン・ユースカディのファクトリーを訪問する予定だったが、悪天候で飛行機が飛ぶことができず中止となった。しかし、ホアン・ヴィラデルプラットは、選考プロセスの次のステージを待っており、エプシロン・ユースカディは、いつでもFIAを迎え入れる準備ができていると語る。「天候には勝てないので、我々はジャン・トッドの訪問を延期しなければならなかった。一方で、我々は作業を続けており、FIAが必要なときに示す情報を準備し続けている」「我々はFIAからまだ重要な質問を尋ねる準備ができていないとのEメールを受け取っている」「現時点では6月末が最終段階であり、誰が13番目のチームになるかを決定するには1〜2週間かかるということをわかっている。それが私の知っているすべてだ」エプシロン・ユースカディの経歴は13番目のスロットを争うステファンGPのようなライバルよりも先行しているとみられているが、ホアン・ヴィラデルプラットは、FIAの最終決定がなされるまで油断はしていないと語る。「我々は声明のようなものを出すことはできない。我々はエントリーした1チームにすぎない」と語るホアン・ヴィラデルプラットは、今シーズンのF1の穏やかな政治的背景が選考プロセスにとっては良い兆候であると考えている。「開幕4戦で、FIAは少し寛大な方針をとってきたように思う。ルイス(ハミルトン)のようなことなどを見たし、スポーツにとっては良いことだと思う」「トラックではなく、オフィスでレースの勝敗が決まるのは好ましくない。FIAは良い方針を取っていると思うし、正しい候補を選ぶための選考プロセスにも役に立つと期待している」