FIA会長のジャン・トッドは、フェラーリF1が論争の的となっている「拒否権」を行使して新型コロナウイルス危機と直面しているF1の生き残りへの道を脱線させることを恐れてはいないと語る。F1は、新型コロナウイルス危機からF1チームを救うために様々なコスト削減策を講じてきたが、最も論争になっているのは2021年に導入予定の1億7500万ドルの予算上限をさらに引き下げることだ。議論はかなり長引いているが、最終的に投票によって決定する予定となっている。
ジャン・トッドは、F1とチームを保護するための変化を推し進めるために“緊急に必要となる可能性のある決定”を下すことができる権限を与えられているが、フェラーリF1の歴史的な拒否権はそのまま残っている。「私はこのよなデリケートな時期に我々がスポーツのために最善の結果を得ることができるよう、全員が必要な常識を示してくれることを期待しているい」とジャン・トッドはイタリアの Sky Sports に語った。「私が関与している限り、フェラーリの潜在的な拒否権を恐れてはいない。私は彼らの歴史とスポーツへの貢献に感謝している。したがって、彼らも私たちに手を貸してくれると確信している」とジャン・トッドは付け加えた。また、ジャン・トッドは、2020年にF1から引退する可能性のあるセバスチャン・ベッテルの将来について質問された。「おそらく彼は将来的にFIAの良い大統領になるだろう。先のことはわからないがね」とジャン・トッドは微笑んだ。セバスチャン・ベッテルの現在の苦境についてジャン・トッドは「我々はもっと楽観的でなければならない」「セバスチャンはモーターレースの素晴らしい才能の一人だ。2020年以降はフェラーリでドライブしないことが発表されているが、他にも多くのチャンスがある」「彼を起用できるチームは非常に幸運だ」