FIAは、無線通信でのドライバーへの指示の禁止がピットボードにも含まれることをF1チームに通達した。15日(月)、FIAは先週各F1チームに送付した技術指示に3ページにわたる長文の補足を発行。新ルール下においては、ピットボードおよび無線コミュニケーションで可能なことおよび不可能なことが示されてた。また、“暗号化されたと見えるあらゆるメッセージ”も対象になると強調された。
安全性の観点から、一部のルールは日本GPまで適用されない。メルセデスのトト・ヴォルフは、新ルールで議論が巻き起こると予測しているが、F1チームはシンガポールでFIAと会議の場を持ち、今回の変更について話し合いを進め、グレーゾーンを明確化する。■ 許容される通信内容・ドライバーがメッセージを聞いたという承認・ラップタイムおよびセクタータイムの詳細・ライバルのラップタイムの詳細・全セッションにおけるライバルとのギャップ ・『ハードにプッシュせよ』『ここでプッシュしろ』『ハードにプッシュせよ』『誰々とレースすることになる』といったメッセージ ・全セッションにおけるトラフィックの警告 ・予選において、アタックラップに向けたドライバーのポジショニングをサポートするためのマシン間のギャップ ・パンクチャーの警告 ・次回ピットストップでのタイヤ選択 ・ライバルのタイヤ情報・レースでのライバルのマシンに生じている可能性のある問題の指摘 ・ライバルが採用すると考えられるレース戦略 ・フラッグコーション(黄、青など)およびセーフティカー配備についての情報 ・セーフティカーの出動期間 ・チーム、ドライバー、ライバルによるシケイン不通過やトラック制限等のペナルティにつながる可能性のある違反行為 ・DRS使用可否およびDRSシステム不具合の通知 ・次のピットストップでのフロントウイングポジションの変更 ・天候情報 ・ピットもしくはリタイアの指示■ 禁止される通信内容・ライバルのセクター詳細、およびライバルがどこで速いか、もしくは遅いかの情報 ・パワーユニットセッティングの調整 ・システムの負荷軽減のためのパワーユニットセッティング調整 ・ギアボックスセッティングの調整 ・ギアボックスから取得できるギアの情報(日本GP以降で適用) ・充電率のバランシングもしくはパフォーマンスのための調整 ・燃料流量設定の情報(レースコントロールによる指示があった場合を除く) ・必要とされる燃料セーブレベルの情報 ・タイヤ圧もしくは温度についての情報(日本GP以降で適用) ・ディファレンシャルの設定情報 ・レーススタート時とピットストップにおける、クラッチポジションに関連するスタートマップ ・バイトポイントなどのクラッチマップもしくはセッティング情報 ・レーススタート前のバーンアウト ・ブレーキバランスもしくはブレーキ・バイ・ワイヤのセッティング情報 ・ブレーキの摩耗や温度の警告(日本GP以降で適用) ・ドライビングの初期設定の選択(明確に特定された問題がある場合を除く) ・ドライバーからの直接の質問に対する回答(「今、正しいトルクマップを使っている?」等) ・暗号化されたように受け取れるあらゆるメッセージ
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