FIAのジャン・トッド会長は、中東でのF1レースが優遇を受けているとの見方を否定した。今年、3回のプレシーズンテストのうち2回がバーレーンで実施され、来週末にはF1バーレーンGPが開催される。また、レース後にはF1チームがテストを行うことになっている。社会情勢との兼ね合いで議論になることのあるバーレーンだが、ジャン・トッドは、F1がバーレーンをホームのひとつを考えていはいけない理由はないと Welt am Sonntag に語った。
「世界中に政治的な問題はある。アジア、中東、そしてヨーロッパでであってもだ。それをスポーツのことと混同しないよう注意しなければならない。我々のタスクはそこで素晴らしいモータースポーツイベントを開催することだ」近年、頻繁にバーレーンでテストが行われる理由については「我々はチームにバーレーンでのテストを強要していない」と回答。「実際、イニシアティブは彼らにあり、彼らがバーレーンが今季の多くのレースを代表するものとして理想的なコンディションだと考えた。彼らはあのサーキットや設備を好んでいる。FIAからはバーレーンにテストに行くなとはいえない」中東が優遇されていると見られる要因のひとつに、11月にアブダビで開催される最終戦が“ダブルポイント”制で行われることがある。このシステムについては否定的な意見も多い。なぜアブダビのレースの価値が突然他のレースよりも高くなったのか聞かれたジャン・トッドは「アブダビGPにエクストラの価値はない」と回答。「単純にシーズン最終戦をより見どころのあるものにしようという試みだ。予選でのポイント付与やポイント配分の変更などのアイデアと一緒に提案されたとき、私はこれが気に入った。このモデルを最終戦に使うことで全てのチームと合意している。そのときは、それがアブダビだとことは気にしてさえいなかった」“ダブルポイント”が不人気だと聞かされたジャン・トッドは「このアイデアに同意したチームでさえ、急に批判しようする。誰でも自分の意見を持つことはできる」とコメント。「正直、私でさえ19戦の中から1戦を選ぶのは居心地が悪い。だが、そうすることで忘れがたい最終戦になるのであれば、誰よりも私はそれに満足だ」今後、ダブルポイント制が拡張される可能性について質問されたジャン・トッドは「全レースがダブルポイントになったら意味がないね! だが、今季にこれがうまくいくなら、それを続けない手はないだろう?」と述べた。
全文を読む