フェラーリF1代表のフレデリック・バスールの半生を描いた伝記『En Piste』がフランスで発売され、メルセデスF1代表トト・ヴォルフが明かした意外なエピソードが話題を呼んでいる。サーキットではライバルとして激しく競い合う2人だが、25年以上にわたる深い友情を築いており、その関係を象徴する思い出として、ヴォルフは自身の結婚式で起きた“珍事件”を紹介した。
フレデリック・バスールの伝記がフランスで発売7月初旬、フランスではモータースポーツ専門誌『AutoHebdo』の記者ジャン=ミシェル・デヌーが執筆したフレデリック・バスールの伝記『En Piste』が発売された。同書では、バスールのモータースポーツ界での歩みを振り返るとともに、トト・ヴォルフ、ローラン・メキース、シャルル・ルクレール、ジェローム・ダンブロシオら、長年彼を知る関係者の証言を交えながら、多くの舞台裏や秘話が紹介されている。トト・ヴォルフ「ライバルであり親友」バスールとヴォルフは現在、それぞれフェラーリとメルセデスを率いるライバル同士だ。最近もF1のコストキャップを巡って舌戦を繰り広げたばかりだが、その一方で25年以上に及ぶ友情でも知られている。本書の序文を担当したヴォルフは、バスールについて「ライバルであると同時に、パドックで最高の友人の一人」と表現している。「時には口論したこともあったが、ほとんどの場合は一緒に笑っていた。互いへの敬意と友情は、年月を重ねるごとに強くなっていった」結婚式で起きた“プラスチックの花事件”ヴォルフは、自身と妻スージー・ヴォルフの結婚式で起きた忘れられない出来事も明かしている。式はイタリア・カプリ島で行われ、バスールも招待客として出席していた。ヴォルフは次のように振り返っている。「フレッドは長年にわたり、旅仲間であり、トレーニング仲間であり、ルームメイトであり、そしてカプリで行ったスージーとの結婚式にも出席してくれた」「その日、彼は一日の中でも最も忘れられない瞬間を演出してくれた。ワインを何杯か飲んだあと、『テーブルを飾っている花を食べるのは良い考えだ』と思ったらしいんだ。ただ残念なことに、それがプラスチック製だったことを忘れていたんだよ」パドックの外でも続く友情現在はフェラーリとメルセデスを率いるライバル同士として激しく競い合うバスールとヴォルフだが、このエピソードはサーキットを離れた場所では気心の知れた親友同士であることを物語っている。コストキャップを巡る議論などで対立する場面があっても、25年以上にわたって育まれた友情は変わらず続いているようだ。