F1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブラウンは、フェラーリのF1パワーユニットに関連するとされるFIAの技術指令についての“憶測”は控えたいと語る。フェラーリは、F1エンジンとストレートスピードの大幅な改善によって夏休み以降に6連連続でポールポジションを獲得。そのうち3つのレースで優勝を果たし、強力な復活を果たした。
だが、その明らかなエンジンパフォーマンスの急上昇はライバルに疑惑を生じさせ、レッドブルは違法と思われる燃料流量システムの明確化をFIA(国際自動車連盟)に要求。FIAはレッドブルの提起したシステムが違法であるとの技術指令を発高地下。F1アメリカGP後にフェラーリが不正行為を働いていたことを示唆したマックス・フェルスタッペンの発言は波紋を呼んだ。フェルスタッペンは技術指令で違法が明らかになったことで、フェラーリはパワーユニットの変更を余儀なくされたことでF1アメリカGPで苦戦を強いられたとの見解を示している。フェラーリを巡る論争について意見を求められたロス・ブラウンは「アメリカGPは、バルセロナから6か月ぶりにフェラーリが表彰台に上がらなかった」とコメント。「スペインではメルセデスが1-2フィニッシュを達成し、両方のチャンピオンシップ争いで彼らの権威を決定的にしたように見えた」「しかし、特に夏休み後、フェラーリは6回のポールポジションと3勝を挙げ、突破口を開いたように見えた。だが、最終的にフェラーリは後退した。それは驚くべきことだ」「予選でベッテルはボッタスから0.012秒遅れとそれほどでもなかったが、レースではシャルルがボッタスから52秒遅れでフィニッシュしたのは間違いないことだ」「ルクレールは特にピレリのミディアムコンパウンドでの第1スティントで苦労していたし、リーダーから1秒くらい遅く周回していた。ハードタイヤに交換した後のルクレールはもっと競争力があったが、それまでに表彰台を争うチャンスは潰えていた」「外部から見て、不振を説明するのは難しいし、燃料流量計測に関連した最新のFIA技術指令について推測したくないのは確かだ」「だが、明らかなのは、フェラーリがテキサスで苦戦を強いられたことだ。タイヤマネジメントに関しては特にそうだった。タイヤを長持ちさせることはできなかったが、きとんと機能させられなかったことの方が大きい」「気温が大幅に上昇し、週末にわたって路面コンディションは大きく変化したが、メルセデスとレッドブル変化するコンディションに対応して良い仕事をしていたことも事実だ」「マラネロには今後数日で、分析、見直し、対策を考え出すなど、やるべきことががたくさんある。特にこれは来年にも役立つことだからね」