フェラーリは、先週のF1バルセロナテストで、昨年メルセデスが採用して論争となったリアホイールのアッセンブリーからインスピレーションを得た新しいデザインのホイールリムをテストした。フェラーリはテスト2日目にこの新しいホイールをテスト。新しいホイールリムにはホイール内の温度をコントロールすることを目的とした多くの隆起が備えられている。
これらはタイヤからの熱を逃がしてラバー内の熱分布を均一に保つこで、リアタイヤのデグラセーションを抑える効果があると考えられている。昨年、タイヤマネジメントに複数の問題を抱えたメルセデスは、F1ベルギーGPでこの“スキャロップ”リムを投入。それ以降の残りのレースでも継続して使用し、チームが6勝を挙げる助けとなった。フェラーリは同様の措置によって、高温で発生するタイヤ磨耗とブリスターを管理することを目的としてリアタイヤの熱を放出するためにこのホイールをテストしたと考えられている。メルセデスのデザインと比較して、フェラーリのホイールリムは熱管理の効果を拡大するために隆起したセクションの数が多くなっている。マクラーレンも類似したホイールデザインを採用。マクラーレンのものはタイヤへの熱電とを最小限に抑えるためにブラックの保温ペイントが施されていた。昨年、メルセデスが採用したホイールは、ブレーキアッセンブリーからの熱の伝達をさらに最小限に抑えて冷却させるためにスペーサーにいくつも小さな穴をあけられていたが、フェラーリとマクラーレンがそこまでコピーしているかは現状では判明していない。