フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、豊富な資金を持ち込めるエステバン・グティエレスを雇うことでフェラーリも“ペイドライバー”の道を進んでいるとの見方を否定した。元F1ドライバーのマーク・ウェバーは、近年F1ドライバーが“自分の行く道にお金を払って”すぐにグリッドに並ぶ現状を“くだらない”と非難した。
「それは僕たちがスポーツに望んでいることではない」とマーク・ウェバーは Herald Sun に述べた。だが、これまでは莫大な持参金を約束するドライバーを起用するという概念は、奮闘する小規模チームのリザーブドライバーが主だった。例えば、エステバン・グティエレスは、メキシコの億万長者カルロス・スリムと密接な関係によって、テルメックス、テルセル、クラロのロゴをザウバーのF1マシンにもたらし、ザウバーでF1デビューを果たした。2015年、それらのロゴはザウバーからフェラーリへの移っており、現在、エステバン・グティエレスはフェラーリのリザーブドライバーとなっている。「エステバンと契約したことに対する多くの批判を目にした」とフェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは Speed Week にコメント。「例えば、彼はアメリカ・モビルの大きな予算だけでフェラーリでの仕事を得たというものだ」「だが、それは真実ではない。アメリカ・モビル、およびカルロス・スリムとの交渉にエステバンは含まれていない。カルロスとは私自身が友達だ。私が彼に連絡し、我々は合意に至った」マウリツィオ・アリバベーネは、現在のフェラーリは、エステバン・グティエレスをF1グリッドに復帰させる準備のための仕事をさせることができると考えている。「エステバンはF1に入ってくるのが早過ぎた。失礼なことを言うつもりはないが、かれは多くの問題を抱えるチームに入った。あそこ(ザウバー)は彼の場所ではなかった」「彼のパフォーマンスを評価するのであれば、それら2つの点が考慮されなければならない。別の理由で、彼は昨年の我々のエンジンを知っているので、我々はエステバンと契約した」「彼は毎日マラネロで働いており、これからバルセロナでフィルミングデーに参加して、働いていく。それは若いドライバーがF1に慣れていくための適切な方法だ」