加藤大翔が、2026年FIA F3選手権にARTグランプリから参戦することが正式に発表された。これにより、チームの来季ラインアップはカナト・レ、マチェイ・グラディシュとともに確定。3名はいずれもルーキーシーズンを迎える。加藤大翔は2025年にARTからフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権(FRECA)に参戦し、ランキング7位でシーズンを終えた。2度の表彰台と5度のトップ5フィニッシュを記録し、安定したパフォーマンスを見せている。
2024年にはフランスF4選手権でデビューし、5勝を挙げてシリーズチャンピオンに輝いた実績を持つ。「来年の新しい挑戦に本当にワクワクしています。F3で再びART GPとともに走ることができるのは嬉しいですし、FRECAのときと同じチームで次のステップに進めるのは心強いです」と加藤大翔はコメントした。チーム代表のセバスチャン・フィリップは次のように語った。「加藤は今季、FRECAでチームに完全に溶け込んだ。強い適応力、優れた規律、そして高いポテンシャルを見せてくれた。FIA F3へのステップアップは我々の協力関係における自然な次の段階だ。彼はまだ若いが、すでに成熟した走りを見せており、常に向上しようとする姿勢を持っている。2026年もともに歩めることを嬉しく思う」若手日本人ドライバーの新たな躍進加藤大翔は2024年のフランスF4王者として注目を集め、FRECAを経て早くもFIA F3へと進む。ARTグランプリは近年、F2やF3で数多くのトップドライバーを輩出しており、チーム体制や育成環境の整備にも定評がある。2026年シーズンは、同じくルーキーのレとグラディシュとともに切磋琢磨する形となり、チームとしても将来を見据えた布陣となった。ARTの継続的な育成方針フィリップ代表の発言にもある通り、ARTは若手を下位カテゴリーから段階的にステップアップさせる方針を強化している。加藤大翔がFRECAからF3へと進むことで、チーム内部での学習プロセスを維持しつつ、彼の成長を長期的に支援する狙いが見える。2026年の焦点来季のFIA F3は、複数の有望ルーキーの台頭が予想される。加藤大翔にとっては、初年度から表彰台争いを目指すと同時に、ヨーロッパでのレース経験をさらに積み上げる重要なシーズンとなる。日本人ドライバーとしてF3の強豪チームで走る姿は、将来的なFIA F2、さらにはF1へのステップアップへの期待を大きく高めるものとなりそうだ。