松下信治は、FIA-F2スペイン大会のレース1で待望の今シーズン初優勝。これまでのレースでもがき苦しんだ胸中を語った。長くホンダの育成ドライバーだった松下信治は、2018年に日本のスーパーフォーミュラでの1年を経て、昨年カーリンからFIA-F2に参戦したが、ランキング6位で終了し、F1スーパーライセンスポイントを満たすことができなかった。
この結果を受け、ホンダはカーリンのシートを角田裕毅に引き継ぐことを決定。ホンダは、2020年にスーパーフォーミュラとSUPER GTへの参戦をオファーしたが、松下信治はその機会を断り、GP2/F2での5シーズン目にむけて自ら資金を集め、MPモータースポーツのシートを手に入れた。シーズン序盤は厳しい状況が続いていたが、8月15日(日)にバルセロナで開催されたレース1で待望の今季初優勝。表彰台の松下信治のレーシングギアには見慣れたホンダのロゴはない。「まさに地獄からの天国。どんな時も諦めない、言うのは簡単だけど、この連戦の状況で、悩みに悩んでいました」と松下信治は自身のTwitterに投稿。「でも僕には応援してくれる人たちがいて、今年僕はここでレースが出来ているので、辛い状況だからといって諦めたら全ての人の想いが無になってしまう。それだけは絶対にしたくありませんでした」「今日優勝しましたが、これを転機にしなければなりません。引き続き頑張ります」