ホンダF1育成の角田裕毅が、FIA-F2選手権第5戦のレース2で初優勝。「今後についても大きなこと」だと語った。気温17℃、路面温度23℃と、前日のレース1に比べ冷えたコンディション。レース1で6位入賞を果たした角田裕毅は、リバースグリッドにより2列目3番手からのスタートとなった。
スタートの加速で若干遅れた角田裕毅だが、3番手のポジションを守って1周目を終了し、トップを追う。レース序盤はタイヤをマネジメントしながら、上位2台とは少し間を開けて走行、しかし、激しいポジション争いを繰り広げる4番手以降との差は広げていった。レース中盤、上位2台との差を縮め、トップ3台は接近戦となる。10周目には後続との差は7秒以上に広がり、レース終盤に向けてタイヤに苦しむ上位2台のペースが落ちると三つどもえの優勝争いとなった。残り3周となる19周目、第6コーナーで上位2台が接触するアクシデントが起こり、角田裕毅がトップに躍り出た。厳しいタイヤの状態をマネジメントし、ペースを守った角田裕毅は、2番手との差を広げトップでチェッカーフラッグを受け、待望のF2初優勝を果たした。2020年シーズンは折り返しとなる5戦を終え、角田裕毅はシリーズランキング6位に上昇し、さらに上位を目指す。角田裕毅(優勝)「スタートはあまりよくなかったですが、気温が低かったせいか他もあまりよくなく、ポジションを守れたのは大きかったと思います。レース序盤は、前の2台は結構速かったですが、後ろとの差を見ながらプッシュしすぎないよう気をつけて走行しました。中盤、前と接近した際に、少しフロントタイヤを痛めたようなので、また間隔を開けてリカバーしたのがよかったと思います。そのおかげでレース終盤にペースを落とさずいけました。前の2台が接触してポジションを上げたことはラッキーでした。ただ、こちらのペースがいいことは分かっていたので、最後の最後は勝負できると思っていました。今回、タイヤマネジメントもうまくいき、優勝できたことはうれしいですし、今後についても大きなことだと思っています。クルマについてはチームのおかげで不安感はないですし、自分としても完ぺきなレースをしてさらに前進できるよう、次戦のバルセロナもがんばります」