2019年のF1世界選手権も第3戦を終え、複数のドライバーが2基目のパワーユニットコンポーネントを導入し始めている。ルノー勢は、開幕戦のカルロス・サインツ(マクラーレン)のMGU-Kの故障を受け、新型MGU-Kを投入。カルロス・サインツとニコ・ヒュルケンベルグは内燃エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hも2基目を投入している。
フェラーリ勢は、F1バーレーンGPでのシャルル・ルクレールのシリンダー問題に対応するためにコントロールエレクトロニクスを改修。時間的な問題で投入を回避したアルファロメオ・レーシングの2台を除き、フェラーリとハースの4名のドライバーが2基目のコントロールエレクトロニクスを投入している。ホンダ勢は、F1中国GPのフリー走行でトロロッソ・ホンダのダニール・クビアトのパワーユニットに異常値を検出したことで、クビアトはエネルギーストアとコントロールエレクトロニクス以外を2基目に交換。また、フリー走行3回目に大クラッシュを喫したアレクサンダー・アルボンは全てのコンポーネンを2基目に交換。ホンダは両ドライバーのパワーユニットをHRD-Sakuraに送り、1基目のコンポーネントを今後も使用できるかどうか調査を行っている。レッドブル・ホンダの両ドライバーのパワーユニットにはまだトラブルは発生しておらず、どちらも1基目のコンポーネントを使用している。メルセデス勢はこれまでのところノートラブルで全3チームのドライバー全員が1基目のままとなっている。2019年のF1レギュレーションでは、年間に使用できる内燃エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hは3基までとなり、MGU-K、コントロールエレクトロニクス、エネルギーストアは年間2基となっている。パワーユニットを構成する6つのコンポーネントのどれかひとつが制限を超えた時点で10グリッド降格ペナルティが課せられ、2つ目以降のコンポーネントは5グリッド降格となる。チームドライバーICETCMGU-HMGU-KESCEメルセデスルイス・ハミルトン111111バルテリ・ボッタス111111フェラーリセバスチャン・ベッテル111112シャルル・ルクレール111112レッドブルマックス・フェルスタッペン111111ピエール・ガスリー111111ルノーダニエル・リカルド111211ニコ・ヒュルケンベルグ222211ハースロマン・グロージャン111112ケビン・マグヌッセン111112マクラーレンカルロス・サインツ222211ランド・ノリス111211レーシングポイントセルジオ・ペレス111111ランス・ストロール111111アルファロメオキミ・ライコネン111111アントニオ・ジョビナッツィ111112トロ・ロッソダニール・クビアト222211アレクサンダー・アルボン222222ウィリアムズジョージ・ラッセル111111ロバート・クビサ111111ICE … 内燃機関(エンジン)TC … ターボチャージャーMGU-H … 運動エネルギー回生システムMGU-K … 熱エネルギー回生システムES … エネルギー貯蔵装置(バッテリー)CE … コントロールエレクトロニクス