オランダGPの公式SNSアカウントが、2026年シーズンにF1スプリントレースが行われる6つの開催地を“誤って”掲載し、その後削除したことで話題となっている。現在は削除済みの投稿には、カナダ、中国、ザントフォールト、シルバーストン、マイアミ、シンガポールがスプリント開催地として記されていたという。カナダの『Journal de Montreal』紙など複数の現地メディアもこの投稿について報じており、「投稿はすぐに消えたが、時すでに遅し」と伝えている。
この情報が事実であれば、2026年のスプリントカレンダーは大きく刷新されることになる。2025年から継続されるのは上海とマイアミのみで、新たにカナダ、ザントフォールト、シルバーストン、シンガポールが加わる形だ。F1側からの正式発表はないものの、スプリント開催数が6戦に据え置かれるという従来の見通しと一致しており、2026年の全24戦の開催地は2025年と同じになると考えられる。2021年に導入されたスプリントフォーマットは、若年層やライト層のファンを惹きつける狙いがある一方で、ドライバーや伝統主義者からは依然として不評の声が多い。フルのフリープラクティス枠が削られ、週末の進行がタイトになるうえ、パルクフェルメルールの制約や翌日の本戦予選との近接性により、ドライバーが慎重にならざるを得ないという課題もある。ザントフォールト公式SNSの投稿がすぐに削除されるも波紋広がる先週末のスパ・スプリントでも同様の問題が浮き彫りになった。先頭争いこそ接近戦だったが、オーバーテイクはほとんど見られなかった。ランド・ノリスは「見どころが少ないね。スプリントにはそんなに興味ないけど、メインレースは勝ちたいと思ってるよ」と語る。ポールポジションからスタートしたオスカー・ピアストリも「これはあくまでスプリント。明日の本戦が本番だ」と同調。勝利したマックス・フェルスタッペンは「15周の予選みたいなものだ。後ろに速いクルマがいるから、オーバードライブ気味で走るしかない。タイヤマネジメントなんて完全に無視だね」と現行スプリントの問題点を指摘した。