2020年最後の公式テストとなるF1アブダビテストが12月15日(火)にわたって最終戦F1アブダビGPの舞台となったヤス・マリーナ・サーキットで開催される。2020年のF1世界選手権の最終戦の余韻も覚めぬまま、F1チームはヤス・マリーナ・サーキットに残り、今年最後のテストを実施する。なお、マクラーレンとレーシング・ポイントはテスト参加を見送っている。
当初、F1アブダビテストは、2021年の準備の一環として全チームがピレリの18インチタイヤに対応したミュールカーを走らせる予定だった。しかし、新型コロナウイルスの流行を受けてレギュレーション変更と18インチタイヤの導入が2022年まで延期されたため、その後、チームごとに最大2台のマシンを走らせるヤングドライバーテストへと変更された。レギュレーションでは“FIAによって別途承認されない限り、キャリアの中で2戦以上のF1世界選手権レースに出場していない”ドライバーを対象とする記されているが、ルノーは2021年のドライバーとして契約したフェルナンド・アロンソが2年間F1を離れていることを理由ににアブダビテストを許可するよう働きかけた。これを受け、レギュレーションに記されている“FIAによって別途承認さない限り”という文言を使用してテストの対象とすることを確認。事実上、テストは2020年にレースをしなかったドライバーが対象となった。これにより、ルノーはフェルナンド・アロンソ、レッドブルはセバスチャン・ブエミ、メルセデスはストフェル・バンドーン、アルファロメオはロバート・クビサというグランプリ経験者がステアリングを握る。そして、本来の“ヤングドライバー”枠には注目のドライバーが多数参戦する。一番の注目はアルファタウリ・ホンダだ。2021年のF1デビューがほぼ公然の秘密となっている角田裕毅に加え、佐藤万璃音と2人の日本人ドライバーがマシンを走らせる。フェラーリは、ロバート・シュワルツマンとアントニオ・フォコを起用。また、アルファロメオにはカラム・アイロットを乗せ、ハースF1は、来季のドライバーであるミック・シューマッハを起用。4人のアカデミードライバーが走る。レッドブル・ホンダは、ユーリ・ヴィップスを起用。すでにF1スーパーライセンスを取得しているヴィップスは終盤戦でリザーブドライバーを務めており、来季はF2に参戦。注目のレッドブル・ジュニアドライバーだ。メルセデスは、2019年のF2チャンピオンであるニック・デ・フリースを起用。F1昇格が実現せず、フォーミュラEに戦いの場を移したデ・フリースのパフォーマンスは注目だ。ルノーは、育成ドライバーの周冠宇を起用。今年のFIA-F2をランキング6位で終えた周冠宇は、アロンソの加入がなければ、F1デビューが噂されていた中国人ドライバーだ。ウィリアムズは、代役としてF1サヒールGPに出場したジャック・エイトケンとテストドライバーのロイ・ニッサニーが走行を担当する。セッションは現地時間9時から18時(日本時間14時~23時)に行われる。2020年F1アブダビテスト:参加ドライバーメルセデスニック・デ・フリースストフェル・バンドーンレッドブル・ホンダユーリ・ヴィップスセバスチャン・ブエミフェラーリロバート・シュワルツマンアントニオ・フォッコルノーフェルナンド・アロンソ周冠宇アルファタウリ・ホンダ角田裕毅佐藤万璃音アルファロメオカラム・アイロットハースミック・シューマッハロバート・クビサウィリアムズジャック・エイトケンロイ・ニッサニーマクラーレン不参加レーシングポイント不参加
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